2008/04/30 県議会<本会議>
高田良徳
地域再生・産業活性化特別委員会の審査の経過及び現在までの検討結果について、その概要を御報告いたします。
近年、国が構造改革を進める中で、都市と地方の格差が拡大し、さまざまな社会経済問題が生じるとともに、人口の減少や少子高齢化の加速により、地方においては、暮らしを支える生活基盤が脆弱となり、地域社会の活力や魅力が失われ、持続可能な地域経営が困難になることが懸念されております。
こうした状況のもと、産業や技術、歴史や文化など、地域が有するさまざまな資源や強みを有効活用することにより、産業の活性化と人材の確保を図り、個性と活力のある豊かな地域づくりを推進することが求められております。
このような観点から、本委員会では、地域の資源を活用した産業活性化について及び地域活性化のための人材対策についてを調査事項として取り上げ、昨年の五月臨時会以降、四国学院大学カルチュラル・マネジメント学科、TMO善通寺市まちづくり会社、株式会社レガン、亀井戸水神市場、カマタマーレ讃岐、かあさん茶屋などを視察するとともに、去る四月二十二日には、これまでの視察結果等を踏まえ、審査を行ったのであります。以下、その概要について御報告を申し上げます。
まず第一点は、地域資源を活用した農業振興についてであります。
本県には、全国に通用するすぐれた農産物が数多くあり、首都圏など大消費地においても高値で取引され、本県農業のイメージアップに貢献しておりますが、産地間競争の激化や消費量の低迷等により、将来の農業経営に多くの不安を抱えております。
このため、外食産業などとの連携による特産品の加工・販売や安定的な契約取引を推進することにより、経営の安定化を図る必要があります。
そのような中、本年度、県においては、地域資源活用アグリビジネス支援事業を実施し、こうした取り組みを強化しようとしておりますが、その事業内容について、理事者の見解をただしたのであります。
これに対して理事者は、地域資源活用アグリビジネス支援事業の取り組みとしては、まず、さぬき三盆糖のブランド化を推進するため、生産量の減少が懸念されているサトウキビについて、生産者や製糖業者、行政等が協議する場を設けるとともに、生産者の負担軽減を図るための作業機械の改良などにより、効率的な作業支援体制を構築してまいりたい。
また、キウイフルーツ「さぬきゴールド」を地域を代表する特産品として育成するため、そのすぐれた特性が十分発揮できるよう、長期貯蔵技術等の確立により生産・出荷体制の普及・定着を推進するとともに、新たなギフト商品や加工品の開発を通じて、一層のブランド化を推進してまいりたいとの答弁がなされたのであります。
第二点は、IT等のベンチャー企業への支援についてであります。
ITベンチャーは地域を問わず立ち上げることができますが、創業に当たっては、人事管理や経理など経営面のノウハウが不足している傾向があります。
そのため、具体的な支援策さえあれば全国から本県へ誘致することも可能であると考えるが、IT等のベンチャー企業に対する創業支援について、理事者の見解をただしたのであります。
これに対して理事者は、本県において新たなビジネスを立ち上げてもらうため、創業意欲のある方に対し支援することは非常に重要なことであると考えている。
このため、かがわ産業支援財団の新事業サポートセンターにおいて、専門家が相談に応じるなどの必要な支援体制をとるとともに、低廉な使用料で創業者が入居できる施設を提供することなどにより、創業を目指す方に対する支援を行っており、今後とも、これらのPRに努め、支援機能を発揮してまいりたいとの答弁がなされたのであります。
第三点は、県外に流出した人材の確保についてであります。
地域活性化にとって最も重要な地域インフラは人材でありますが、本県においては、若年者が高校卒業時に大量に県外へ流出する構造的な問題があることから、新たな人材対策に積極的に取り組む必要があります。
そこで、県内企業における人材を確保するため、県外へ流出した人材を本県に呼び戻す方策について、理事者の見解をただしたのであります。
これに対して理事者は、平成十九年の本県高校卒業者の県内定着率は三六・八%であり、県内企業へ就職を進めるための取り組みとして、本年度、県庁舎内に新規学卒者や中途採用希望者を含めた一体的な人材のUターンを進めるための総合的な相談機能を充実させた香川県人材Uターンセンターを設置したところである。
本センターにおいては、求人・求職情報の充実によるマッチング体制の強化や無料職業紹介事業の実施に加え、インターネットによる求人・求職者登録システムの稼働など機能強化を図るほか、利用促進のためPRにも努めてまいりたい。
また、県外の大学訪問や県内企業の見学会を実施するなど、Uターン就職希望者の掘り起こしを図ってまいりたいとの答弁がなされたのであります。
このほか、メモリアルイヤーへの取り組み、コミュニティービジネスへの支援、県内旅館・ホテルでの県産食材のPR、栗林公園の活性化、K.ブランドの推進、県魚ハマチの販売促進等々についても、意見、要望を交えながら、理事者の見解をただしたのであります。
終わりに、地方分権の進展に対応した地域再生と産業活性化の推進につきまして、関係各位のより一層の御尽力をお願い申し上げまして、地域再生・産業活性化特別委員会の中間報告を終わります。
2008年04月30日
地域再生・産業活性化特別委員会の審査の経過及び現在までの検討結果について 高田県議
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| 政策・財政
2008年03月19日
平成二十年度一般会計予算案に対する修正議案 梶県議
2008/03/19 県議会<本会議>
梶正治
私たちは、当初予算案に対する予算修正を実現させ、議会の力が発揮されることで、真鍋知事の施策がさらによいものに変わっていくのだということを県民皆様に証明したいと思います。
まず、修正項目の第一は、住宅用太陽光発電助成事業として約二千万円の事業復活です。
この事業は、平成十五年度より地球温暖化対策の目玉事業として導入されました。真鍋知事はこの事業などを通じ、香川県内電力需要に占める新エネルギー導入率を二十二年度までに三%とすることを公約いたしました。今年度末実績は一・七%にすぎず、目標達成にはほど遠い状況です。千葉大学倉阪教授が調査した自然エネルギーによる民生用電力供給可能ランキングによれば、香川県は全国四十三位。下には福岡、千葉、大阪、東京という巨大電力消費都市のみであります。
一方、国においては地球温暖化対策法を改正し、太陽光や新エネルギー推進を含む地域推進計画の策定を義務化することを決め、さらに洞爺湖サミットにおいて一般住宅への太陽光パネル設置を全世帯の三割にまで拡大することを発表する予定と聞いております。このような時期に、これまで成果を上げてきた県の助成事業を打ち切るという真鍋知事の考えは、想像し得る最悪のタイミングであり選択です。知事は、県有施設に太陽光発電を設置するという弁明に努めているわけですが、この選択も税の有効な使い方として間違いと言わざるを得ません。
当初予算に提案されている高松南警察署に設置するのと同じ金額を住宅用助成に使った場合との比較をしてみます。高松南警察署に計上されている千五百十万円の一般財源を使ってできる発電量は十キロワットであります。同じ一般財源を一般住宅用太陽光発電の助成に投入した場合、生ずる発電量は六百キロワット、六十倍でございます。工事の箇所数は一カ所に対して百五十カ所、県内への波及する経済効果は工事量全体額で二千万円に対して四億一千万円と、四十倍でございます。限られた財源を有効に使うためにどちらを選択し集中すべきかは明らかです。
修正の第二は、母子医療・重度心身障害者医療費助成制度の継続に必要な予算九千二百万円の増額により、ことし八月から始まろうとする一部自己負担を行わないものです。
母子家庭の平均年収はわずか百七十七万円にすぎません。また、障害者世帯では、障害があるためにどうしても医療機関にかかることが多く、しかも治療自体に時間も費用も余分にかかります。介護のために、家族の苦労も並大抵ではありません。ただでさえ厳しい社会的弱者の生活条件をこれ以上悪化させることは何とかして避けなければなりません。その努力を怠って安易に自己負担を求めようとするならば、政治の敗北と言われるでしょう。
修正の第三は、個人住宅に対する耐震診断及び耐震改修助成予算三億一千万円の確保です。
昨年も同額の予算修正を提案しましたが、実現しませんでした。知事は助成制度なしでも耐震改修は進むと言われましたが、そうはなっていないようです。また、県有施設の耐震化が先という説明もありましたが、人命にかかわる倒壊の危険性は、老朽化した個人住宅も同じです。また、同じ予算を投入した場合の経済波及効果が大きいことも、太陽光発電助成事業と同じです。知事がかたくなに拒否していた小・中学校への耐震改修助成も実現しました。また、来年度より高松市の大西市長が、市独自の耐震改修助成を決断いたしました。全国で取り残されていた四県からようやく抜け出せるわけです。県民の命の重さを県議会がどう扱うかが問われています。知事がためらっているなら、議会の側から行動を起こそうではありませんか。
以上の予算修正に必要な財源は、一般財源で二億八千七百五十七万四千円です。これを新たな借金などに頼らず確保するために、次のような事業を縮小廃止いたします。
まず、国営讃岐まんのう公園の建設及び維持管理にかかわる直轄事業負担金です。
二十年度の新規建設が予定されているエントランス案内所などは、急ぐ事業とは考えられません。知事のこれまでの答弁によれば、建設事業の事前協議やコスト縮減などを要望しているとのことですが、そのような努力が実を結んでいるとは思えません。この際、予算は凍結し、県として明確な態度を示すべきであります。
維持管理については、公園完成以来、財団法人公園緑地管理財団に対して随意契約で管理委託され、十九年度に初めて公募が行われたものの、応募が一団体、つまりこの財団しかなく、引き続き丸投げをされております。この財団の役員には国土交通省からの天下り役員がずらりと並び、まさに高級官僚の利権の巣になっております。国営公園をめぐっては、汚職事件も摘発されております。極めて不透明な状況が改善されるまで、四五%という多額な県民負担分は凍結すべきです。
削減すべき二つ目は、運輸事業振興助成交付金であります。
軽油引取税という道路特定財源を財源として、香川県トラック協会に毎年二億円余り、昭和五十一年度からの累計で四十八億円余が交付されています。道路建設以外に道路財源が使われているわけです。協会の収支報告によれば、そのうち五千万円が中央の協会に上納され、三千四百万円が基金として積み立てられています。基金残高は全国で千二百億円、香川県でも十億円を超えると思われます。中央のトラック協会役員がつくっている政治団体は、いわゆる道路族議員を中心に多額のパーティー券購入や政治献金を行っていると報道されています。また、協会の役員は、ここにも国土交通省天下りが顔を並べています。典型的な政財官トライアングルの利権構造がつくられているのです。この交付金については、道路特定財源の使い道として間違いであり、少なくとも基金がある間は凍結すべきです。
削減の第三は、地域高規格道路であります。
十年間で五十九兆円という道路中期計画にどのような根拠があるのか、香川県でどの工事が入るのか、県の道路課と四国地方整備局の両方にお尋ねをしました。答えは、「具体的な根拠は全くありません」とのことです。道路特定財源という打ち出の小づちのおかげで、地域の実情とは関係なく過大な道路投資が行われ続け、その借金が私たちを苦しめています。そのような不要不急事業の象徴が地域高規格道路であります。わずか五分程度の近道をつくるために、一メートル当たり六百万円もの豪華道路をつくるのは明らかに過大投資であり、直ちに凍結すべきであります。
以上の修正により、新たに必要な予算総額は四億二千二百五十七万四千円、削減できる額は七億九千五百二十七万四千円となり、差し引き三億七千二百万円ほど予算総額を圧縮できます。財源内訳では、一般財源では増減なし、国庫補助負担金収入が八千万円の増、雑収入が百七十万円の減、借金である県債は四億四千六百万円の発行抑制ができ、このうち一億一千二百万円は退職手当債の発行削減に使うことができます。
昨年の参議院議員選挙での与党敗北の結果、国会ではこれまで以上に政策をめぐる議論が国民の目にさらされる結果となりましたことは、大いに喜ぶべきことであります。地方議会においても、地に足をつけた政策論争の機会をふやそうではありませんか。
今回の修正案は、必要最小限の緊急避難的なものでありますが、香川県議会がさらに新しい歴史を一歩進めることになるものです。国の言うことに疑問を持たない、議案が出されたら修正しない、一度議会で答弁したものはいかに論理が破綻しようが絶対に変えないなどというようなやり方では、香川県の財政危機に対処できないことはもちろん、県民の貴重な税金の浪費を防ぐこともできません。同僚議員の勇気ある決断を信じ、提案理由の説明といたします。
尾崎議長
以上で説明を終わります。
本修正案については、討論の通告がありませんので、直ちに起立により採決いたします。
本修正案に賛成の諸君の御起立を求めます。
(賛成者起立)
起立少数、よって本修正案は否決いたしました。
梶正治
私たちは、当初予算案に対する予算修正を実現させ、議会の力が発揮されることで、真鍋知事の施策がさらによいものに変わっていくのだということを県民皆様に証明したいと思います。
まず、修正項目の第一は、住宅用太陽光発電助成事業として約二千万円の事業復活です。
この事業は、平成十五年度より地球温暖化対策の目玉事業として導入されました。真鍋知事はこの事業などを通じ、香川県内電力需要に占める新エネルギー導入率を二十二年度までに三%とすることを公約いたしました。今年度末実績は一・七%にすぎず、目標達成にはほど遠い状況です。千葉大学倉阪教授が調査した自然エネルギーによる民生用電力供給可能ランキングによれば、香川県は全国四十三位。下には福岡、千葉、大阪、東京という巨大電力消費都市のみであります。
一方、国においては地球温暖化対策法を改正し、太陽光や新エネルギー推進を含む地域推進計画の策定を義務化することを決め、さらに洞爺湖サミットにおいて一般住宅への太陽光パネル設置を全世帯の三割にまで拡大することを発表する予定と聞いております。このような時期に、これまで成果を上げてきた県の助成事業を打ち切るという真鍋知事の考えは、想像し得る最悪のタイミングであり選択です。知事は、県有施設に太陽光発電を設置するという弁明に努めているわけですが、この選択も税の有効な使い方として間違いと言わざるを得ません。
当初予算に提案されている高松南警察署に設置するのと同じ金額を住宅用助成に使った場合との比較をしてみます。高松南警察署に計上されている千五百十万円の一般財源を使ってできる発電量は十キロワットであります。同じ一般財源を一般住宅用太陽光発電の助成に投入した場合、生ずる発電量は六百キロワット、六十倍でございます。工事の箇所数は一カ所に対して百五十カ所、県内への波及する経済効果は工事量全体額で二千万円に対して四億一千万円と、四十倍でございます。限られた財源を有効に使うためにどちらを選択し集中すべきかは明らかです。
修正の第二は、母子医療・重度心身障害者医療費助成制度の継続に必要な予算九千二百万円の増額により、ことし八月から始まろうとする一部自己負担を行わないものです。
母子家庭の平均年収はわずか百七十七万円にすぎません。また、障害者世帯では、障害があるためにどうしても医療機関にかかることが多く、しかも治療自体に時間も費用も余分にかかります。介護のために、家族の苦労も並大抵ではありません。ただでさえ厳しい社会的弱者の生活条件をこれ以上悪化させることは何とかして避けなければなりません。その努力を怠って安易に自己負担を求めようとするならば、政治の敗北と言われるでしょう。
修正の第三は、個人住宅に対する耐震診断及び耐震改修助成予算三億一千万円の確保です。
昨年も同額の予算修正を提案しましたが、実現しませんでした。知事は助成制度なしでも耐震改修は進むと言われましたが、そうはなっていないようです。また、県有施設の耐震化が先という説明もありましたが、人命にかかわる倒壊の危険性は、老朽化した個人住宅も同じです。また、同じ予算を投入した場合の経済波及効果が大きいことも、太陽光発電助成事業と同じです。知事がかたくなに拒否していた小・中学校への耐震改修助成も実現しました。また、来年度より高松市の大西市長が、市独自の耐震改修助成を決断いたしました。全国で取り残されていた四県からようやく抜け出せるわけです。県民の命の重さを県議会がどう扱うかが問われています。知事がためらっているなら、議会の側から行動を起こそうではありませんか。
以上の予算修正に必要な財源は、一般財源で二億八千七百五十七万四千円です。これを新たな借金などに頼らず確保するために、次のような事業を縮小廃止いたします。
まず、国営讃岐まんのう公園の建設及び維持管理にかかわる直轄事業負担金です。
二十年度の新規建設が予定されているエントランス案内所などは、急ぐ事業とは考えられません。知事のこれまでの答弁によれば、建設事業の事前協議やコスト縮減などを要望しているとのことですが、そのような努力が実を結んでいるとは思えません。この際、予算は凍結し、県として明確な態度を示すべきであります。
維持管理については、公園完成以来、財団法人公園緑地管理財団に対して随意契約で管理委託され、十九年度に初めて公募が行われたものの、応募が一団体、つまりこの財団しかなく、引き続き丸投げをされております。この財団の役員には国土交通省からの天下り役員がずらりと並び、まさに高級官僚の利権の巣になっております。国営公園をめぐっては、汚職事件も摘発されております。極めて不透明な状況が改善されるまで、四五%という多額な県民負担分は凍結すべきです。
削減すべき二つ目は、運輸事業振興助成交付金であります。
軽油引取税という道路特定財源を財源として、香川県トラック協会に毎年二億円余り、昭和五十一年度からの累計で四十八億円余が交付されています。道路建設以外に道路財源が使われているわけです。協会の収支報告によれば、そのうち五千万円が中央の協会に上納され、三千四百万円が基金として積み立てられています。基金残高は全国で千二百億円、香川県でも十億円を超えると思われます。中央のトラック協会役員がつくっている政治団体は、いわゆる道路族議員を中心に多額のパーティー券購入や政治献金を行っていると報道されています。また、協会の役員は、ここにも国土交通省天下りが顔を並べています。典型的な政財官トライアングルの利権構造がつくられているのです。この交付金については、道路特定財源の使い道として間違いであり、少なくとも基金がある間は凍結すべきです。
削減の第三は、地域高規格道路であります。
十年間で五十九兆円という道路中期計画にどのような根拠があるのか、香川県でどの工事が入るのか、県の道路課と四国地方整備局の両方にお尋ねをしました。答えは、「具体的な根拠は全くありません」とのことです。道路特定財源という打ち出の小づちのおかげで、地域の実情とは関係なく過大な道路投資が行われ続け、その借金が私たちを苦しめています。そのような不要不急事業の象徴が地域高規格道路であります。わずか五分程度の近道をつくるために、一メートル当たり六百万円もの豪華道路をつくるのは明らかに過大投資であり、直ちに凍結すべきであります。
以上の修正により、新たに必要な予算総額は四億二千二百五十七万四千円、削減できる額は七億九千五百二十七万四千円となり、差し引き三億七千二百万円ほど予算総額を圧縮できます。財源内訳では、一般財源では増減なし、国庫補助負担金収入が八千万円の増、雑収入が百七十万円の減、借金である県債は四億四千六百万円の発行抑制ができ、このうち一億一千二百万円は退職手当債の発行削減に使うことができます。
昨年の参議院議員選挙での与党敗北の結果、国会ではこれまで以上に政策をめぐる議論が国民の目にさらされる結果となりましたことは、大いに喜ぶべきことであります。地方議会においても、地に足をつけた政策論争の機会をふやそうではありませんか。
今回の修正案は、必要最小限の緊急避難的なものでありますが、香川県議会がさらに新しい歴史を一歩進めることになるものです。国の言うことに疑問を持たない、議案が出されたら修正しない、一度議会で答弁したものはいかに論理が破綻しようが絶対に変えないなどというようなやり方では、香川県の財政危機に対処できないことはもちろん、県民の貴重な税金の浪費を防ぐこともできません。同僚議員の勇気ある決断を信じ、提案理由の説明といたします。
尾崎議長
以上で説明を終わります。
本修正案については、討論の通告がありませんので、直ちに起立により採決いたします。
本修正案に賛成の諸君の御起立を求めます。
(賛成者起立)
起立少数、よって本修正案は否決いたしました。
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| 政策・財政
2008年03月14日
県都高松市のまちづくりについて 三野県議
2008/03/14 県議会<本会議>
三野康祐
知事は、中央病院の移転先をJT跡地と決め、今議会に土地の購入等の予算案を提案されています。この間、検討してきた四候補地とも一長一短あり、今回の決定は高松市民病院の移転問題や第三次救命救急センターのある香大医学部附属病院との位置関係など、総合的に判断して、消去法でJT跡地が選定されたと考えております。
しかし、JT跡地については、交通アクセスや高潮対策など、克服しなければならない課題があることは言うまでもありません。
さきの文教厚生委員会では、開設までに路線バスの路線変更や増便を図る考えを示されました。また、先ほど大山議員は、中央病院からJR高松駅間のLRT化を訴えていらっしゃいましたが、私は中央病院が本県における基幹病院であることを考えれば、高松市だけでなく、県内一円からのアクセスを確保することが必要であると考えます。
そこでお聞きしますが、JT跡地に中央病院を移転するに当たり、高松市を初め、県内一円からの交通アクセスをどのように確保していくのでしょうか。御所見をお聞かせください。
また、先般、大西高松市長は、次世代路面電車LRTの導入の検討を発表しましたが、私も路面電車は町にほのぼのとした落ちつきをもたらすもので、どれだけの投資が必要なのかは定かではないものの、これからの高齢化社会、環境に配慮した都市づくり、コンパクトなまちづくりにはふさわしい公共交通機関ではないかと考えているところであります。
そこで、この構想に中央病院の移転地も含めた議論を展開できないか、琴電瓦町駅、丸亀町商店街や三越の東側、さらに移転する中央病院、競輪場、県立武道館、県立体育館、産業会館、自治会館、会議ができる施設が集積する福岡町一帯と結び、さらに高松港ウオーターフロントのトレンドスポットである北浜alleyを結び、そしてJR高松駅とそれぞれの拠点を結ぶ路線、できれば西側も可能であればJR高松駅から琴電瓦町駅につなぐ循環線ができれば、夢のある事業ではないかと考えるわけです。
私も既にLRTを導入している富山市を視察する機会があり、LRTにも乗車させていただきました。非常に乗り心地もよく、多くの市民の皆さんが利用していました。途中には競輪場もあり、終着駅の岩瀬浜駅は回船問屋や造り酒屋などの古い建物が保存されて建ち並んでいて、町歩き散策ができるところであり、レジャー客や観光客も呼び込める路線になっていました。また、沿線沿いには住宅街もあり、通勤、通学客も利用していることがうかがえました。LRTを導入する場合には、やはり定期的に通勤、通学、ビジネスに利用する乗客を確保した上で、買い物客や施設利用客、観光客が利用できる路線にしなければ意味がありません。そのためには、その沿線沿いをどういうまちづくりにしていくかという視点が重要であると考えます。
今申し上げましたような病院の移転を契機とした公共交通機関の整備を初めとする高松市のまちづくり構想は、県都高松市にとっての重要課題である広域拠点形成につながっていくものと考えます。私のこうしたまちづくり構想について、知事はどのようにお考えなのか御所見をお伺いします。
真鍋知事
中央病院移転先への交通アクセスの確保については、高松市のまちづくりとの整合性が欠かせないものであり、高松市と連携・協力して、地区計画の策定過程において、増加が予想される将来交通量も検討し、新病院開設までに高松中央インターからのアクセスも含め、適切に対応してまいります。
次に、広域拠点形成につながるまちづくりについてであります。
県では、平成十七年度から高松市、香川大学と共同で拠点地域のあり方に関する調査研究に取り組んできましたが、その骨子が先日開催された第四回地域形成フォーラムにおいて発表されました。その中で、新しい時代にふさわしい都市づくりの方策の一つとして掲げられた多核連携型のコンパクトシティー構想において、都心における機能の集積と公共交通等による移動の質の向上等の方向性が示されました。
高松市においては、こうした点も踏まえ、今後のまちづくりの基本となる都市計画マスタープランや、それに基づく総合都市交通計画の見直し、LRT等の導入可能性について、検討が進められるものと考えております。
県としましても、高松市のまちづくりは県全体の発展にとって重要な問題と認識しており、中枢拠点機能の強化のためには、都心の活力が不可欠と考えておりますので、LRT導入によるまちづくりの検討について協力を行うなど、高松市との連携を強化してまいります。
三野康祐
知事は、中央病院の移転先をJT跡地と決め、今議会に土地の購入等の予算案を提案されています。この間、検討してきた四候補地とも一長一短あり、今回の決定は高松市民病院の移転問題や第三次救命救急センターのある香大医学部附属病院との位置関係など、総合的に判断して、消去法でJT跡地が選定されたと考えております。
しかし、JT跡地については、交通アクセスや高潮対策など、克服しなければならない課題があることは言うまでもありません。
さきの文教厚生委員会では、開設までに路線バスの路線変更や増便を図る考えを示されました。また、先ほど大山議員は、中央病院からJR高松駅間のLRT化を訴えていらっしゃいましたが、私は中央病院が本県における基幹病院であることを考えれば、高松市だけでなく、県内一円からのアクセスを確保することが必要であると考えます。
そこでお聞きしますが、JT跡地に中央病院を移転するに当たり、高松市を初め、県内一円からの交通アクセスをどのように確保していくのでしょうか。御所見をお聞かせください。
また、先般、大西高松市長は、次世代路面電車LRTの導入の検討を発表しましたが、私も路面電車は町にほのぼのとした落ちつきをもたらすもので、どれだけの投資が必要なのかは定かではないものの、これからの高齢化社会、環境に配慮した都市づくり、コンパクトなまちづくりにはふさわしい公共交通機関ではないかと考えているところであります。
そこで、この構想に中央病院の移転地も含めた議論を展開できないか、琴電瓦町駅、丸亀町商店街や三越の東側、さらに移転する中央病院、競輪場、県立武道館、県立体育館、産業会館、自治会館、会議ができる施設が集積する福岡町一帯と結び、さらに高松港ウオーターフロントのトレンドスポットである北浜alleyを結び、そしてJR高松駅とそれぞれの拠点を結ぶ路線、できれば西側も可能であればJR高松駅から琴電瓦町駅につなぐ循環線ができれば、夢のある事業ではないかと考えるわけです。
私も既にLRTを導入している富山市を視察する機会があり、LRTにも乗車させていただきました。非常に乗り心地もよく、多くの市民の皆さんが利用していました。途中には競輪場もあり、終着駅の岩瀬浜駅は回船問屋や造り酒屋などの古い建物が保存されて建ち並んでいて、町歩き散策ができるところであり、レジャー客や観光客も呼び込める路線になっていました。また、沿線沿いには住宅街もあり、通勤、通学客も利用していることがうかがえました。LRTを導入する場合には、やはり定期的に通勤、通学、ビジネスに利用する乗客を確保した上で、買い物客や施設利用客、観光客が利用できる路線にしなければ意味がありません。そのためには、その沿線沿いをどういうまちづくりにしていくかという視点が重要であると考えます。
今申し上げましたような病院の移転を契機とした公共交通機関の整備を初めとする高松市のまちづくり構想は、県都高松市にとっての重要課題である広域拠点形成につながっていくものと考えます。私のこうしたまちづくり構想について、知事はどのようにお考えなのか御所見をお伺いします。
真鍋知事
中央病院移転先への交通アクセスの確保については、高松市のまちづくりとの整合性が欠かせないものであり、高松市と連携・協力して、地区計画の策定過程において、増加が予想される将来交通量も検討し、新病院開設までに高松中央インターからのアクセスも含め、適切に対応してまいります。
次に、広域拠点形成につながるまちづくりについてであります。
県では、平成十七年度から高松市、香川大学と共同で拠点地域のあり方に関する調査研究に取り組んできましたが、その骨子が先日開催された第四回地域形成フォーラムにおいて発表されました。その中で、新しい時代にふさわしい都市づくりの方策の一つとして掲げられた多核連携型のコンパクトシティー構想において、都心における機能の集積と公共交通等による移動の質の向上等の方向性が示されました。
高松市においては、こうした点も踏まえ、今後のまちづくりの基本となる都市計画マスタープランや、それに基づく総合都市交通計画の見直し、LRT等の導入可能性について、検討が進められるものと考えております。
県としましても、高松市のまちづくりは県全体の発展にとって重要な問題と認識しており、中枢拠点機能の強化のためには、都心の活力が不可欠と考えておりますので、LRT導入によるまちづくりの検討について協力を行うなど、高松市との連携を強化してまいります。
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| 総務・人事行革
救急医療体制について 三野県議
2008/03/14 県議会<本会議>
三野康祐
本県の人口十万人当たりの救急病院数は、平成十七年十月一日現在、五・九施設と全国一位の水準になっておりますが、近年、救急医の過酷な労働条件、救急部門の不採算化の中で、救急医療体制の崩壊が叫ばれている現状があります。
先般、日本医大の救急チームの分析によると、全国の救急医療機関の三割近くの救急車の受け入れ台数が一日当たり一台未満で、事実上機能していない名ばかり救急となっていることが発表されました。
また、昨年三月に発表された読売新聞社による緊急自治体アンケートによれば、全国の救急告示医療施設救急病院の総数が二〇〇六年三月末の基準に過去五年間で医師不足などを理由に一割近く減っていることが明らかにされました。
そのデータによれば、救急病院の減少率が高かった自治体の上位五位に香川県が入っており、減少率一八・二%と示されていました。
それ以降も救急告示救急医療施設の指定を撤回する病院がふえており、減少傾向には歯どめがかかっておらず、いざというときに患者の受け入れ病院がなかなか見つからないなど、救急体制の危機が深刻化している実態が浮き彫りになっています。
私も地域で県民の方にお聞きすると、突然の体の異変、緊急の事態が発生した場合に、かかりつけ医師に連絡しても連絡がとれないとか、医師が不在とか、患者が込んでいて対応できないなどといったことが通常であり、緊急については救急体制が整備されている大病院志向にならざるを得ないと訴えられております。
そこで、まずお聞きしますが、県内には休日夜間の救急患者を受け入れる救急告示医療機関は現在七十三施設が認定されておりますが、この十年間でどの程度減少したのでしょうか。また、救急告示医療機関といっても、その受け入れ実績はさまざまであると思いますが、救急車による搬送実績はどのような傾向がうかがえるのか、知事にお伺いします。
次に、入院等が必要な救急患者を受け入れる、いわゆる二次救急、当番日を決めて救急医療を行う病院群輪番制についてお尋ねします。
高松保健医療圏で見てみますと、毎夜間、県立中央病院、高松赤十字病院を初め六病院が当番日を決め、輪番制で入院等が必要な救急患者を受け入れています。体制としては整備されているように見えますが、聞くところによると、この輪番制も県立中央病院や高松赤十字病院などの限られた病院に救急搬送が集中している実態があるのではないかと言われておりますが、実態はいかがでしょうか、知事にお伺いします。
また、限られた病院に救急搬送が集中する実態があるのであれば、その原因がどこにあるのか、そして今後どう対処しようとするのか、あわせてお伺いいたします。
次に、救急医療情報システムについてお尋ねします。
御存じのとおり救急医療情報システムは、救急車が急患を運ぶ病院の空きベッド状況、診療の可否などを把握するために構築されたものであります。しかし、先般、報道されたところによりますと、全国の五三%の消防本部が同システムを利用していないことが伝えられました。利用されていない理由として、「リアルタイムの情報ではなく、情報の信憑性が低い」、「空きベッドや当直医などの情報の更新がおくれている」など指摘されています。
香川県内においても、九消防本部のうち、「全く利用していない」が一本部、「ほとんど利用していない」が三本部の計四本部、「主な照会手段として利用」は三本部、「補完的な照会手段として利用」は二本部と報道されました。この報道を聞く限り、香川県の救急医療情報システムは当初の目的どおり機能しているとは言いがたいと思われますが、現在の状況をどう認識されているのか、今後、どう再構築されようとお考えなのか、知事にお伺いいたします。
次に、県立中央病院の救急体制についてであります。
県立中央病院は三次救急の救命救急センターを抱え、救急患者の最後のとりでとして頑張っています。平成十九年の実績で、年間三千九百六十台の救急車を受け入れていると聞いております。その救急専従医が次々と退職し、昨年四月からは救急専門医も兼務で対応せざるを得なくなったようであります。
センターでは、一昨年三月、心肺停止患者の受け入れを拒否したことが問題になりました。その後、松本院長は、改善策として「センターの人員体制を強化したい」とコメントされました。でも、現実は逆行しているようであります。報道によれば、松本院長は「大学の医局に派遣を再三かけ合ったが補充のめどは立っていない。大学頼みではおぼつかないと、今いる医師が救急専門医の資格を取ることを検討している。若い救急医を病院みずからが何とか育てていかないとどうしようもない」とコメントされたようです。
実際、県立中央病院は一次救急、二次救急、三次救急の患者を受け入れていると言えるでしょう。
現在の救急医療体制の現実を直視すると、民間病院との役割分担と言いながら、救急医療の不採算、救急医の過酷な勤務を考えると、公的病院がその大きな役割を果たさなければならない状況にあるのはやむを得ないと考えます。
先般、二月四日の朝日新聞の調査によりますと、重篤な救急患者を受け入れる全国二百五カ所の救命救急センターのうち、少なくとも全体の一四%に当たる二十八施設で一部診療科の患者を受け入れられなくなったり、中核を担う救急科の専門医が不在になったりしていることが報道されました。深刻な医師不足を背景に、退職後の補充ができない例が目立ち、地域医療の中心となっている二次救急病院の減少傾向が加速する中で、最後のとりでとされる救命救急センターさえも機能不全に陥りつつある現状が浮かび上がりました。
県立中央病院も、今は何とか二次救急、三次救急の役割を果たせていますが、今後、放置しておけば機能できなくなるおそれがあります。
県立中央病院の救急医療体制にもっとお金をかけるべきだと考えます。
現在、一般会計から救命救急センターの運営に要する費用として補助金が出されています。この補助金は平成十七年度までは国庫補助金であったものが、平成十八年度以降、一般財源化され、県の裁量にゆだねられています。しかし、この補助金の積算に当たっては、国の基準額を使い、その基準額の三分の二の補助額にしかすぎません。さらに、その基準額は、実際の救命救急センターを運営するに当たっての不採算額よりも大幅に少ない額になっています。
また、救命救急センターの運営に要する事業費の積算根拠も、過酷な勤務条件にもかかわらず、中央病院の医師の平均給与単価を使ったり、人員も評価項目にかかる最大の点数を取得するための最低ラインの人員を使用しており、勤務時間も当直時間を多くし、実際の勤務時間よりも少なく見積もるなど、余りにも不十分なものとなっているとうかがえます。まして、この積算基礎には、中央病院に患者が集中していると言われる一次救急、二次救急に要する経費について、十分に考慮されておりません。一次救急、二次救急、三次救急とすべてを受け持つ中央病院の救急医療体制の重要性に対する認識が、県の姿勢として希薄ではないかと危惧するものであります。
このような状況では、救急部門がさらなる不採算経営になると同時に、不十分な人員配置がされている状況では、今後の救急医を初めとする救急スタッフの確保が困難になるおそれがあります。早急に、救急患者の最後のとりでとしての県立中央病院の救急体制を維持するために、もっと救急医療に対する補助をふやすべきと考えますが、いかがでしょうか。知事にお伺いいたします。
以上、救急医療体制の現状認識について質問しましたが、これらの情報は県民が新聞報道で知るのではなく、きちんと県が主体となって情報提供すべき内容と考えます。救急医療体制の整備に責任を持つのは都道府県の役割であります。
地域医療計画という机上の論理だけでなく、県がもっとしっかり情報収集をし、現場を見て、どこの医療機関に集中しているのかなど、そういうことも含めて計画を立てる必要があると考えます。
県においても、県全体の所管は医務国保課、県立病院は病院局に分かれていますが、この議論が一体的なものとして行われることが必要です。県、市町、医師会、公的病院、消防署がもっと突っ込んだ議論を展開し、問題点を洗い出し、救急医療体制の現状を県民に知らせ、どう整備していくかが重要であると考えます。本県の救急医療体制の現状について、県民にどのように情報提供していくのか、また、今後の救急医療体制の整備についてどう取り組まれていくのか、知事の御所見をお伺いいたします。
細松健康福祉部長
救急告示医療機関の数については、平成十年四月一日現在百三であり、この十年間で三十減少しています。また、救急車による搬送実績については、個々の救急告示医療機関や病院群輪番制に参加している医療機関ごとに大きな差があり、県立中央病院や日赤等の大病院に集中する傾向が見られます。その原因としては、患者や家族の大病院志向等が考えられます。
今般の診療報酬の改定において、救急医療を担う医療機関への配慮措置が講じられたところでありますが、限られた医療資源を有効に活用し、県内の救急医療体制を維持・充実させる観点から、どのような取り組みが求められるのか、医療従事者や消防関係者等と議論を重ねてまいります。
次に、救急医療情報システムについてであります。
救急の現場においては、各救急隊に配備された携帯端末等を用いて各医療機関の宿日直の状況を確認するとともに、電話で受け入れの可否を照会した上で搬送を行っております。重傷者については、九〇%以上が一回の照会で受け入れ医療機関が決まっており、現行のシステムも相応の機能を果たしていると認識しております。
しかしながら、救急の現場において、各医療機関の受け入れ可否に関する最新の情報が入手できることはより望ましいことから、昨年九月には、該当する医療機関に対して所要の協力をお願いしたところであります。
患者の受け入れ可否に関する情報を随時入力してもらうためには、それなりの人員配置が必要であり、直ちに実現することは難しいと考えておりますが、より望ましい救急医療体制を確立するためには、今後とも機会をとらえて、関係医療機関に協力を呼びかけてまいります。
次に、中央病院の救急体制についてであります。
公立病院に設置された救命救急センターに対する運営費補助については、平成十八年度から一般財源化されているところでありますが、県では、国の定める民間病院に設置された救命救急センターに対する運営費補助と同様の考え方に基づき、中央病院に所要の助成を行っているところであります。
中央病院の果たしている役割の重要性は理解していますが、民間医療機関と同等の助成が行われていることや厳しい財政状況を勘案すると、現在の補助額は相応であると考えています。
次に、今後の整備についてであります。
救急医療体制の現状については、これまでも各医療機関の診療受け付け時間や救急告示の有無等をインターネット等を通じて県民に提供してきたところでありますが、来年度から本格的に始まる医療機能情報の提供制度にあわせて、対応可能な疾患等の情報を含め、よりわかりやすい形で公表してまいります。
また、今後の救急医療体制の整備については、医療関係者や学識経験者、住民の代表者や消防等の意見を踏まえて取りまとめた第五次保健医療計画案において、病院群輪番制の一層の充実等一定の方向を示しているところであります。
県としては、この計画案に基づき、多くの関係者の理解を得ながら、救急医療体制の整備充実に努めてまいります。
三野康祐
本県の人口十万人当たりの救急病院数は、平成十七年十月一日現在、五・九施設と全国一位の水準になっておりますが、近年、救急医の過酷な労働条件、救急部門の不採算化の中で、救急医療体制の崩壊が叫ばれている現状があります。
先般、日本医大の救急チームの分析によると、全国の救急医療機関の三割近くの救急車の受け入れ台数が一日当たり一台未満で、事実上機能していない名ばかり救急となっていることが発表されました。
また、昨年三月に発表された読売新聞社による緊急自治体アンケートによれば、全国の救急告示医療施設救急病院の総数が二〇〇六年三月末の基準に過去五年間で医師不足などを理由に一割近く減っていることが明らかにされました。
そのデータによれば、救急病院の減少率が高かった自治体の上位五位に香川県が入っており、減少率一八・二%と示されていました。
それ以降も救急告示救急医療施設の指定を撤回する病院がふえており、減少傾向には歯どめがかかっておらず、いざというときに患者の受け入れ病院がなかなか見つからないなど、救急体制の危機が深刻化している実態が浮き彫りになっています。
私も地域で県民の方にお聞きすると、突然の体の異変、緊急の事態が発生した場合に、かかりつけ医師に連絡しても連絡がとれないとか、医師が不在とか、患者が込んでいて対応できないなどといったことが通常であり、緊急については救急体制が整備されている大病院志向にならざるを得ないと訴えられております。
そこで、まずお聞きしますが、県内には休日夜間の救急患者を受け入れる救急告示医療機関は現在七十三施設が認定されておりますが、この十年間でどの程度減少したのでしょうか。また、救急告示医療機関といっても、その受け入れ実績はさまざまであると思いますが、救急車による搬送実績はどのような傾向がうかがえるのか、知事にお伺いします。
次に、入院等が必要な救急患者を受け入れる、いわゆる二次救急、当番日を決めて救急医療を行う病院群輪番制についてお尋ねします。
高松保健医療圏で見てみますと、毎夜間、県立中央病院、高松赤十字病院を初め六病院が当番日を決め、輪番制で入院等が必要な救急患者を受け入れています。体制としては整備されているように見えますが、聞くところによると、この輪番制も県立中央病院や高松赤十字病院などの限られた病院に救急搬送が集中している実態があるのではないかと言われておりますが、実態はいかがでしょうか、知事にお伺いします。
また、限られた病院に救急搬送が集中する実態があるのであれば、その原因がどこにあるのか、そして今後どう対処しようとするのか、あわせてお伺いいたします。
次に、救急医療情報システムについてお尋ねします。
御存じのとおり救急医療情報システムは、救急車が急患を運ぶ病院の空きベッド状況、診療の可否などを把握するために構築されたものであります。しかし、先般、報道されたところによりますと、全国の五三%の消防本部が同システムを利用していないことが伝えられました。利用されていない理由として、「リアルタイムの情報ではなく、情報の信憑性が低い」、「空きベッドや当直医などの情報の更新がおくれている」など指摘されています。
香川県内においても、九消防本部のうち、「全く利用していない」が一本部、「ほとんど利用していない」が三本部の計四本部、「主な照会手段として利用」は三本部、「補完的な照会手段として利用」は二本部と報道されました。この報道を聞く限り、香川県の救急医療情報システムは当初の目的どおり機能しているとは言いがたいと思われますが、現在の状況をどう認識されているのか、今後、どう再構築されようとお考えなのか、知事にお伺いいたします。
次に、県立中央病院の救急体制についてであります。
県立中央病院は三次救急の救命救急センターを抱え、救急患者の最後のとりでとして頑張っています。平成十九年の実績で、年間三千九百六十台の救急車を受け入れていると聞いております。その救急専従医が次々と退職し、昨年四月からは救急専門医も兼務で対応せざるを得なくなったようであります。
センターでは、一昨年三月、心肺停止患者の受け入れを拒否したことが問題になりました。その後、松本院長は、改善策として「センターの人員体制を強化したい」とコメントされました。でも、現実は逆行しているようであります。報道によれば、松本院長は「大学の医局に派遣を再三かけ合ったが補充のめどは立っていない。大学頼みではおぼつかないと、今いる医師が救急専門医の資格を取ることを検討している。若い救急医を病院みずからが何とか育てていかないとどうしようもない」とコメントされたようです。
実際、県立中央病院は一次救急、二次救急、三次救急の患者を受け入れていると言えるでしょう。
現在の救急医療体制の現実を直視すると、民間病院との役割分担と言いながら、救急医療の不採算、救急医の過酷な勤務を考えると、公的病院がその大きな役割を果たさなければならない状況にあるのはやむを得ないと考えます。
先般、二月四日の朝日新聞の調査によりますと、重篤な救急患者を受け入れる全国二百五カ所の救命救急センターのうち、少なくとも全体の一四%に当たる二十八施設で一部診療科の患者を受け入れられなくなったり、中核を担う救急科の専門医が不在になったりしていることが報道されました。深刻な医師不足を背景に、退職後の補充ができない例が目立ち、地域医療の中心となっている二次救急病院の減少傾向が加速する中で、最後のとりでとされる救命救急センターさえも機能不全に陥りつつある現状が浮かび上がりました。
県立中央病院も、今は何とか二次救急、三次救急の役割を果たせていますが、今後、放置しておけば機能できなくなるおそれがあります。
県立中央病院の救急医療体制にもっとお金をかけるべきだと考えます。
現在、一般会計から救命救急センターの運営に要する費用として補助金が出されています。この補助金は平成十七年度までは国庫補助金であったものが、平成十八年度以降、一般財源化され、県の裁量にゆだねられています。しかし、この補助金の積算に当たっては、国の基準額を使い、その基準額の三分の二の補助額にしかすぎません。さらに、その基準額は、実際の救命救急センターを運営するに当たっての不採算額よりも大幅に少ない額になっています。
また、救命救急センターの運営に要する事業費の積算根拠も、過酷な勤務条件にもかかわらず、中央病院の医師の平均給与単価を使ったり、人員も評価項目にかかる最大の点数を取得するための最低ラインの人員を使用しており、勤務時間も当直時間を多くし、実際の勤務時間よりも少なく見積もるなど、余りにも不十分なものとなっているとうかがえます。まして、この積算基礎には、中央病院に患者が集中していると言われる一次救急、二次救急に要する経費について、十分に考慮されておりません。一次救急、二次救急、三次救急とすべてを受け持つ中央病院の救急医療体制の重要性に対する認識が、県の姿勢として希薄ではないかと危惧するものであります。
このような状況では、救急部門がさらなる不採算経営になると同時に、不十分な人員配置がされている状況では、今後の救急医を初めとする救急スタッフの確保が困難になるおそれがあります。早急に、救急患者の最後のとりでとしての県立中央病院の救急体制を維持するために、もっと救急医療に対する補助をふやすべきと考えますが、いかがでしょうか。知事にお伺いいたします。
以上、救急医療体制の現状認識について質問しましたが、これらの情報は県民が新聞報道で知るのではなく、きちんと県が主体となって情報提供すべき内容と考えます。救急医療体制の整備に責任を持つのは都道府県の役割であります。
地域医療計画という机上の論理だけでなく、県がもっとしっかり情報収集をし、現場を見て、どこの医療機関に集中しているのかなど、そういうことも含めて計画を立てる必要があると考えます。
県においても、県全体の所管は医務国保課、県立病院は病院局に分かれていますが、この議論が一体的なものとして行われることが必要です。県、市町、医師会、公的病院、消防署がもっと突っ込んだ議論を展開し、問題点を洗い出し、救急医療体制の現状を県民に知らせ、どう整備していくかが重要であると考えます。本県の救急医療体制の現状について、県民にどのように情報提供していくのか、また、今後の救急医療体制の整備についてどう取り組まれていくのか、知事の御所見をお伺いいたします。
細松健康福祉部長
救急告示医療機関の数については、平成十年四月一日現在百三であり、この十年間で三十減少しています。また、救急車による搬送実績については、個々の救急告示医療機関や病院群輪番制に参加している医療機関ごとに大きな差があり、県立中央病院や日赤等の大病院に集中する傾向が見られます。その原因としては、患者や家族の大病院志向等が考えられます。
今般の診療報酬の改定において、救急医療を担う医療機関への配慮措置が講じられたところでありますが、限られた医療資源を有効に活用し、県内の救急医療体制を維持・充実させる観点から、どのような取り組みが求められるのか、医療従事者や消防関係者等と議論を重ねてまいります。
次に、救急医療情報システムについてであります。
救急の現場においては、各救急隊に配備された携帯端末等を用いて各医療機関の宿日直の状況を確認するとともに、電話で受け入れの可否を照会した上で搬送を行っております。重傷者については、九〇%以上が一回の照会で受け入れ医療機関が決まっており、現行のシステムも相応の機能を果たしていると認識しております。
しかしながら、救急の現場において、各医療機関の受け入れ可否に関する最新の情報が入手できることはより望ましいことから、昨年九月には、該当する医療機関に対して所要の協力をお願いしたところであります。
患者の受け入れ可否に関する情報を随時入力してもらうためには、それなりの人員配置が必要であり、直ちに実現することは難しいと考えておりますが、より望ましい救急医療体制を確立するためには、今後とも機会をとらえて、関係医療機関に協力を呼びかけてまいります。
次に、中央病院の救急体制についてであります。
公立病院に設置された救命救急センターに対する運営費補助については、平成十八年度から一般財源化されているところでありますが、県では、国の定める民間病院に設置された救命救急センターに対する運営費補助と同様の考え方に基づき、中央病院に所要の助成を行っているところであります。
中央病院の果たしている役割の重要性は理解していますが、民間医療機関と同等の助成が行われていることや厳しい財政状況を勘案すると、現在の補助額は相応であると考えています。
次に、今後の整備についてであります。
救急医療体制の現状については、これまでも各医療機関の診療受け付け時間や救急告示の有無等をインターネット等を通じて県民に提供してきたところでありますが、来年度から本格的に始まる医療機能情報の提供制度にあわせて、対応可能な疾患等の情報を含め、よりわかりやすい形で公表してまいります。
また、今後の救急医療体制の整備については、医療関係者や学識経験者、住民の代表者や消防等の意見を踏まえて取りまとめた第五次保健医療計画案において、病院群輪番制の一層の充実等一定の方向を示しているところであります。
県としては、この計画案に基づき、多くの関係者の理解を得ながら、救急医療体制の整備充実に努めてまいります。
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| 健康福祉
平成二十年度地方財政計画等について 三野県議
2008/03/14 県議会<本会議>
三野康祐
二〇〇八年度地方財政計画は、地域格差の拡大、農山村の疲弊が参議院議員選挙における与党大敗の一因となったことから、衆議院議員選挙対策として地方再生対策費が新設され、七年ぶりにわずかながら拡大し、二〇〇七年度比で約二千七百億円増の八十三兆四千億円の地財計画となりました。しかし、地方再生対策費を除くと、地財計画は二〇〇七年度比で歳出総額は約一千二百億円、一般歳出は約三千七百五十億円縮小しており、地方財政計画の削減基調、地方財政スリム化路線は依然変わっていないと言えます。
七年ぶり、わずかながら拡大したと言いながら、七年前の二〇〇一年度の八十九兆三千億円と比較すると、約六兆円も削減されています。また、出口ベースの地方交付税も、二〇〇七年度比で二千億円を増加し十五兆四千百億円になりましたが、七年前の二〇〇一年度の二十兆三千億円と比較すると約五兆円も削減されており、この間の小さな政府論、イコール地方財政計画の削減、イコール地方交付税の削減の構図からの脱却は図られておりません。
そこでお聞きしますが、二〇〇八年度の地財計画の総額は今年度並みに確保されたものの、地域格差の是正と地方自治体の生活維持機能の回復を実現するような財源保障と財政調整の再生にはほど遠い内容と考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。
次に、参議院議員選挙の争点の一つであった自治体間の財政力の格差の是正策についてであります。
地財計画上、どう盛り込むかという課題がありました。しかし、これについては交付税制度強化による格差是正策ではなく、東京都、愛知県などの地方法人事業税を国が勝手に取り上げ、それを地方にばらまく水平的財政調整の導入により是正を図るもので、地方自治無視の格差是正策と言わざるを得ません。
十一月県議会の一般質問でも申し上げましたが、今回の自治体間で財政調整を行わせる水平的財政調整の導入に対して、地方自治体の対応を見ると、財源の分権を主張する声は小さくなり、格差是正を御旗とする目先の財源措置を求めている印象をぬぐい切れません。減収自治体は反対、増収自治体は賛成という単純な損得勘定に飛びつく限り、財政の分権はおろか、地方財政の格差拡大をみずから招くことになるおそれがあります。第二次地方分権改革の議論が本格的に始まる今日、地方六団体は地方税の独立性堅持、国から地方への税源移譲、地方交付税制度の強化など、地方分権と地方自治強化の立場での対応が求められています。
そこで、今回の財政力の格差是正策について、知事はどうお考えなのか、また地方財政の分権の推進、抜本的な財政格差の是正システムの構築について、知事の御所見をお伺いします。
さらに、今日、地方六団体や全国知事会のまとまりが弱くなっている中で、国から地方へという垂直的財政調整の議論をもう一度活発化させるために、全国知事会の副会長である真鍋知事はどうリーダーシップを発揮させようと考えているのか、あわせてお伺いいたします。
十一月県議会でも同様な質問をさせていただきましたが、明確な答弁がなかったことから、よろしくお願いをしたいと思います。
質問の第二点目は、地方交付税制度の充実についてであります。
地域格差の是正と地方自治体の生活維持機能の確保を図るためには、財政調整機能と財源保障機能の強化が必要であり、地方交付税制度の充実が求められていることは言うまでもありません。
この間の地方交付税総額の大幅な削減の中身を調べてみますと、地方交付税総額が先に固められ、地方の各事業の行政需要を安易に変更していることが要因となっています。
詳しく言えば、毎年毎年、基準財政需要額の算出に利用される経費別の統一単価である単位費用が削減されることが基準財政需要額の減少となり、普通交付税の減少につながる決定的な要因になっていると言えます。
地方自治体が行政需要や行政組織の見直しを行うことを否定はしませんが、一定期間をかけて行うのが常道だと考えます。しかし、国が行う単位費用の見直しが毎年毎年行われることは、行政の安定性を損なうことにつながり、地方行政を混乱させる原因になっています。見直しを行うにしても、二年、三年の据置期間を置き、この据置期間で見直しの準備に入るという基準財政需要額の算出方法の安定性が求められるべきであります。そのことにより、地方交付税の予見性を高められると考えます。単位費用の安易な削減に歯どめをかけない限り、交付税制度の見通しは明るくなることはないと考えます。
また、地方六団体が主張するような三位一体改革で削減された総額五・一兆円の交付税の復元といった金額ありきの議論だけでなく、都市や地方にとって確保すべき行政需要を検証し、環境や教育、福祉などの新たな政策経費を基準財政需要額として反映させるシステムの構築が必要だと考えますが、知事の地方交付税制度の充実策についてお伺いします。
真鍋知事
これまであらゆる機会をとらえ、国に対し、財政力の格差是正、地域経済や県民生活を支えるために必要な財源の確保を強く訴えてきた結果、平成二十年度当初予算では、地方交付税等一般財源総額が五年ぶりに増加に転じることになりましたが、これまで削減され続けた額と比べればごくわずかなものにとどまっており、地方交付税の復元・充実とはほど遠い内容であると考えております。
また、地方法人特別譲与税制度の創設は、法人事業税を国税化し、国から地方に分配するもので、税収格差是正の原資を地方税にのみ求めるものであり、地方分権の観点からは問題があると考えておりますが、一定の格差是正を図るための暫定的な措置と受けとめております。
また、地方分権を進めるためには、税源移譲や地方消費税の充実などにより、税収の偏在性が少なく、かつ安定性を備えた地方税体系を構築することが必要であると同時に、なお残る地方の財政力格差を是正するために、地方交付税制度が持つ財源調整機能と財源保障機能を十分に発揮させることが必要であると考えております。
次は、全国知事会におけるリーダーシップについてであります。
私は、これまで全国知事会議を初め、あらゆる機会をとらえて地方分権改革における地方税財源の充実・確保や、国と地方の役割分担の抜本的見直し等を訴えかけるなど、真の地方分権改革の実現に向け積極的に取り組んでまいりました。
都市と地方の格差の問題など都道府県間に実情の違いはありますが、地方分権改革の方向性や、国から地方への税財源の移譲による税財政基盤の確立の必要性は、知事会の共通認識であると理解しております。
今後、国と地方の税財源を再配分し、地方税財源の充実・強化を図るため、地方が一致団結して当たることができるよう、さらに積極的に取り組んでまいります。
次は、地方交付税制度の充実についてであります。
地方交付税は、地方公共団体間の財源の不均衡を調整し、すべての団体において、福祉や教育など基本的な住民サービスを円滑に提供できるよう財源を保障するものであり、地方が実施する財政需要が適切に反映される必要があります。
具体的には、例えば、義務的経費に係る基準財政需要額算入不足分が確実に算入されること、乳幼児や障害者等への医療費助成など多くの地方公共団体で広く実施されている生活の安心を支えるための単独事業の経費が算入されること、税源移譲に伴う交付税原資減額分が復元されることなどにより、地方交付税制度が持つ財源保障機能と財源調整機能が十分に発揮されることが重要であります。また、基準財政需要額の算定方法の安定化など、地方交付税の予見可能性を高め、中期的な見通しのもと、安定的に確保される必要があると考えております。
県としては、地方交付税の充実について、全国知事会の提言を取りまとめる検討委員会に参画し、本県の意見ができる限り反映されたものとなるよう努めるとともに、知事会や四国の他の三県などとともに、その実現に向けて国に強く働きかけてまいります。
三野康祐
二〇〇八年度地方財政計画は、地域格差の拡大、農山村の疲弊が参議院議員選挙における与党大敗の一因となったことから、衆議院議員選挙対策として地方再生対策費が新設され、七年ぶりにわずかながら拡大し、二〇〇七年度比で約二千七百億円増の八十三兆四千億円の地財計画となりました。しかし、地方再生対策費を除くと、地財計画は二〇〇七年度比で歳出総額は約一千二百億円、一般歳出は約三千七百五十億円縮小しており、地方財政計画の削減基調、地方財政スリム化路線は依然変わっていないと言えます。
七年ぶり、わずかながら拡大したと言いながら、七年前の二〇〇一年度の八十九兆三千億円と比較すると、約六兆円も削減されています。また、出口ベースの地方交付税も、二〇〇七年度比で二千億円を増加し十五兆四千百億円になりましたが、七年前の二〇〇一年度の二十兆三千億円と比較すると約五兆円も削減されており、この間の小さな政府論、イコール地方財政計画の削減、イコール地方交付税の削減の構図からの脱却は図られておりません。
そこでお聞きしますが、二〇〇八年度の地財計画の総額は今年度並みに確保されたものの、地域格差の是正と地方自治体の生活維持機能の回復を実現するような財源保障と財政調整の再生にはほど遠い内容と考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。
次に、参議院議員選挙の争点の一つであった自治体間の財政力の格差の是正策についてであります。
地財計画上、どう盛り込むかという課題がありました。しかし、これについては交付税制度強化による格差是正策ではなく、東京都、愛知県などの地方法人事業税を国が勝手に取り上げ、それを地方にばらまく水平的財政調整の導入により是正を図るもので、地方自治無視の格差是正策と言わざるを得ません。
十一月県議会の一般質問でも申し上げましたが、今回の自治体間で財政調整を行わせる水平的財政調整の導入に対して、地方自治体の対応を見ると、財源の分権を主張する声は小さくなり、格差是正を御旗とする目先の財源措置を求めている印象をぬぐい切れません。減収自治体は反対、増収自治体は賛成という単純な損得勘定に飛びつく限り、財政の分権はおろか、地方財政の格差拡大をみずから招くことになるおそれがあります。第二次地方分権改革の議論が本格的に始まる今日、地方六団体は地方税の独立性堅持、国から地方への税源移譲、地方交付税制度の強化など、地方分権と地方自治強化の立場での対応が求められています。
そこで、今回の財政力の格差是正策について、知事はどうお考えなのか、また地方財政の分権の推進、抜本的な財政格差の是正システムの構築について、知事の御所見をお伺いします。
さらに、今日、地方六団体や全国知事会のまとまりが弱くなっている中で、国から地方へという垂直的財政調整の議論をもう一度活発化させるために、全国知事会の副会長である真鍋知事はどうリーダーシップを発揮させようと考えているのか、あわせてお伺いいたします。
十一月県議会でも同様な質問をさせていただきましたが、明確な答弁がなかったことから、よろしくお願いをしたいと思います。
質問の第二点目は、地方交付税制度の充実についてであります。
地域格差の是正と地方自治体の生活維持機能の確保を図るためには、財政調整機能と財源保障機能の強化が必要であり、地方交付税制度の充実が求められていることは言うまでもありません。
この間の地方交付税総額の大幅な削減の中身を調べてみますと、地方交付税総額が先に固められ、地方の各事業の行政需要を安易に変更していることが要因となっています。
詳しく言えば、毎年毎年、基準財政需要額の算出に利用される経費別の統一単価である単位費用が削減されることが基準財政需要額の減少となり、普通交付税の減少につながる決定的な要因になっていると言えます。
地方自治体が行政需要や行政組織の見直しを行うことを否定はしませんが、一定期間をかけて行うのが常道だと考えます。しかし、国が行う単位費用の見直しが毎年毎年行われることは、行政の安定性を損なうことにつながり、地方行政を混乱させる原因になっています。見直しを行うにしても、二年、三年の据置期間を置き、この据置期間で見直しの準備に入るという基準財政需要額の算出方法の安定性が求められるべきであります。そのことにより、地方交付税の予見性を高められると考えます。単位費用の安易な削減に歯どめをかけない限り、交付税制度の見通しは明るくなることはないと考えます。
また、地方六団体が主張するような三位一体改革で削減された総額五・一兆円の交付税の復元といった金額ありきの議論だけでなく、都市や地方にとって確保すべき行政需要を検証し、環境や教育、福祉などの新たな政策経費を基準財政需要額として反映させるシステムの構築が必要だと考えますが、知事の地方交付税制度の充実策についてお伺いします。
真鍋知事
これまであらゆる機会をとらえ、国に対し、財政力の格差是正、地域経済や県民生活を支えるために必要な財源の確保を強く訴えてきた結果、平成二十年度当初予算では、地方交付税等一般財源総額が五年ぶりに増加に転じることになりましたが、これまで削減され続けた額と比べればごくわずかなものにとどまっており、地方交付税の復元・充実とはほど遠い内容であると考えております。
また、地方法人特別譲与税制度の創設は、法人事業税を国税化し、国から地方に分配するもので、税収格差是正の原資を地方税にのみ求めるものであり、地方分権の観点からは問題があると考えておりますが、一定の格差是正を図るための暫定的な措置と受けとめております。
また、地方分権を進めるためには、税源移譲や地方消費税の充実などにより、税収の偏在性が少なく、かつ安定性を備えた地方税体系を構築することが必要であると同時に、なお残る地方の財政力格差を是正するために、地方交付税制度が持つ財源調整機能と財源保障機能を十分に発揮させることが必要であると考えております。
次は、全国知事会におけるリーダーシップについてであります。
私は、これまで全国知事会議を初め、あらゆる機会をとらえて地方分権改革における地方税財源の充実・確保や、国と地方の役割分担の抜本的見直し等を訴えかけるなど、真の地方分権改革の実現に向け積極的に取り組んでまいりました。
都市と地方の格差の問題など都道府県間に実情の違いはありますが、地方分権改革の方向性や、国から地方への税財源の移譲による税財政基盤の確立の必要性は、知事会の共通認識であると理解しております。
今後、国と地方の税財源を再配分し、地方税財源の充実・強化を図るため、地方が一致団結して当たることができるよう、さらに積極的に取り組んでまいります。
次は、地方交付税制度の充実についてであります。
地方交付税は、地方公共団体間の財源の不均衡を調整し、すべての団体において、福祉や教育など基本的な住民サービスを円滑に提供できるよう財源を保障するものであり、地方が実施する財政需要が適切に反映される必要があります。
具体的には、例えば、義務的経費に係る基準財政需要額算入不足分が確実に算入されること、乳幼児や障害者等への医療費助成など多くの地方公共団体で広く実施されている生活の安心を支えるための単独事業の経費が算入されること、税源移譲に伴う交付税原資減額分が復元されることなどにより、地方交付税制度が持つ財源保障機能と財源調整機能が十分に発揮されることが重要であります。また、基準財政需要額の算定方法の安定化など、地方交付税の予見可能性を高め、中期的な見通しのもと、安定的に確保される必要があると考えております。
県としては、地方交付税の充実について、全国知事会の提言を取りまとめる検討委員会に参画し、本県の意見ができる限り反映されたものとなるよう努めるとともに、知事会や四国の他の三県などとともに、その実現に向けて国に強く働きかけてまいります。
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2008年02月22日
県行政の政治的中立性と地方分権について 高田県議
2008/02/22 県議会<本会議>
高田良徳
香川県を含め、地方六団体が主催した暫定税率維持緊急集会、決起集会というのですか、今月、開催されました。その内容ではなく、県が主催団体になった責任について伺います。
この集会で配布された資料を見てみますと、県の出した資料とともに、特定政党のチラシが同時に配られています。地方自治体、すなわち行政は、政治的中立義務があるのは言うまでもないことですから、このチラシには関与しておらず、最初、恐らく会場の前でどなたかが配ったのだろうと思っていました。しかし、参加された方に聞いてみますと、受付で初めから資料と一緒にいただいたと言うから驚きです。
ですから県は、このチラシに対して関与していないとは言えないわけであります。その証拠に、善通寺の市役所では、県が主催の会で配られたものですから、当然のように、参加した市職員が他の職員への報告のために、特定政党のチラシが市役所内の職員内に回覧されており、県はそのチラシの特定政党を応援しているんだなと、その回覧を見た方はだれもが思うことになります。
県主催の会議で、県職員が公然と政党チラシを配布する行為が許されるのでありましょうか。
また、それが業務の一環とするならば、もっと大きな問題で、県行政が政治的中立義務違反を犯すという行政ぐるみで特定政党に肩入れした行為で、大問題であります。知事はどういう考えで配布を許可したのでしょうか。教えていただきたいと思います。
また、許可されていないのなら、この参加者に配布された特定政党のチラシが回収されたとは聞いていませんから、許可されたのと同じと思いますが、どうなっているのでしょうか。
次に、開催意義についてお聞きします。
知事は定例記者会見で、「暫定税率が廃止されれば、約百二億円の減収が見込まれ、県民サービスに大きな影響が出る」と開催の意義を強調されましたが、暫定税率の廃止だけを言っている政党はどこにもありません。なのに、暫定税率廃止による試算だけを公表して、県民に不安をあおり、県民に暫定税率の延長を喚起する行為は、だれも言っていないことを仮定した県民をだます行為であり、特定政党に肩入れした行政の中立性を侵す行為だと思いますが、違うのでありましょうか。
特に、全国知事会が昔から政府に要望してきた直轄事業負担金の廃止を野党が言っているのに、これは試算結果も公表していません。知事も本議会の答弁で、「全国知事会では、かねてより道路特定財源について、地方の整備状況等を勘案して道路整備のための財源として引き続き確保し、地方への配分割合を高め、また、国直轄事業負担金については廃止するよう要望してまいりました。地方負担の実質的な軽減につながるよう、地方六団体と一体となって取り組んでまいりたいと考えております」と答えており、地方の道路財源確保と国直轄事業負担金の廃止はセットで取り組んできたはずであります。
今回、なぜ暫定税率廃止だけを前提として反対しているのか、理解に苦しみます。なぜ、今まで要望してきた国直轄事業負担金の廃止をセットで要望しないのか、教えていただきたいと思います。
午前中の自民党議員会の代表質問で、「国直轄事業負担金の廃止は、国民生活に痛みを押しつけるもの」とありましたが、知事もそのようにお考えになってのことであれば、今まで国に要望してきたことの意義を失い、自治体としての自殺行為になると思います。
知事の言う「県民生活に大きな影響が出る」、この場面は今まで幾つもありました。県民生活と言うのなら、県や市町を財政難に陥れた三位一体改革により、五兆一千億円もの削減された地方交付税の復元を求める決起集会はなぜ開催しないのでしょうか。これこそ、理不尽な理由なき地方いじめであります。
そして、二千二百億円の社会保障費の削減になぜ反対しないのでしょうか。ハウスの油がたけない農家に対する支援策が十分でないとなぜ国に言わないのでしょうか。そして、一方的な生活保護費の切り下げになぜ反対してくれないのでしょうか。道路財源だけに血道を上げる姿には、県民は納得できないと思います。悲鳴を上げる県民生活を守るための決起集会こそ開くべきではないのでしょうか。
県の対応を見ていると、相手が政府だとやらない、政府が味方だとやるという中央集権そのものであります。地方分権を目指すというのは大うそで、やっぱり国の言いなりになっているとしか言いようがありませんが、違うのでありましょうか。明快なる答弁をお願いしたいと思います。
真鍋知事
去る二月七日に開催されました地方六団体主催の道路特定財源の暫定税率廃止に反対する香川県緊急大会において、大会の趣旨に賛同する団体の作成したチラシが配布された事実があったことは聞いておりますが、主催者が大会の資料として配布したものではございません。
かねてより全国知事会では、道路特定財源について、地方の整備状況等を勘案して道路整備のための財源として引き続き確保し、地方への配分割合を高め、また、国直轄事業負担金については廃止するよう要望してまいりました。
今後とも、地方六団体と一体となって取り組んでまいります。
道路特定財源の暫定税率問題については、国会において、今、さまざまな議論がなされているところでありますが、地方自治体の運営に責任を持つ立場として、暫定税率の廃止による財源不足は地方財政における極めて大きな問題であると認識しており、今後とも地方六団体と一体となって、現行税率の維持と関連法案の年度内成立を強く訴えてまいります。
高田良徳
香川県を含め、地方六団体が主催した暫定税率維持緊急集会、決起集会というのですか、今月、開催されました。その内容ではなく、県が主催団体になった責任について伺います。
この集会で配布された資料を見てみますと、県の出した資料とともに、特定政党のチラシが同時に配られています。地方自治体、すなわち行政は、政治的中立義務があるのは言うまでもないことですから、このチラシには関与しておらず、最初、恐らく会場の前でどなたかが配ったのだろうと思っていました。しかし、参加された方に聞いてみますと、受付で初めから資料と一緒にいただいたと言うから驚きです。
ですから県は、このチラシに対して関与していないとは言えないわけであります。その証拠に、善通寺の市役所では、県が主催の会で配られたものですから、当然のように、参加した市職員が他の職員への報告のために、特定政党のチラシが市役所内の職員内に回覧されており、県はそのチラシの特定政党を応援しているんだなと、その回覧を見た方はだれもが思うことになります。
県主催の会議で、県職員が公然と政党チラシを配布する行為が許されるのでありましょうか。
また、それが業務の一環とするならば、もっと大きな問題で、県行政が政治的中立義務違反を犯すという行政ぐるみで特定政党に肩入れした行為で、大問題であります。知事はどういう考えで配布を許可したのでしょうか。教えていただきたいと思います。
また、許可されていないのなら、この参加者に配布された特定政党のチラシが回収されたとは聞いていませんから、許可されたのと同じと思いますが、どうなっているのでしょうか。
次に、開催意義についてお聞きします。
知事は定例記者会見で、「暫定税率が廃止されれば、約百二億円の減収が見込まれ、県民サービスに大きな影響が出る」と開催の意義を強調されましたが、暫定税率の廃止だけを言っている政党はどこにもありません。なのに、暫定税率廃止による試算だけを公表して、県民に不安をあおり、県民に暫定税率の延長を喚起する行為は、だれも言っていないことを仮定した県民をだます行為であり、特定政党に肩入れした行政の中立性を侵す行為だと思いますが、違うのでありましょうか。
特に、全国知事会が昔から政府に要望してきた直轄事業負担金の廃止を野党が言っているのに、これは試算結果も公表していません。知事も本議会の答弁で、「全国知事会では、かねてより道路特定財源について、地方の整備状況等を勘案して道路整備のための財源として引き続き確保し、地方への配分割合を高め、また、国直轄事業負担金については廃止するよう要望してまいりました。地方負担の実質的な軽減につながるよう、地方六団体と一体となって取り組んでまいりたいと考えております」と答えており、地方の道路財源確保と国直轄事業負担金の廃止はセットで取り組んできたはずであります。
今回、なぜ暫定税率廃止だけを前提として反対しているのか、理解に苦しみます。なぜ、今まで要望してきた国直轄事業負担金の廃止をセットで要望しないのか、教えていただきたいと思います。
午前中の自民党議員会の代表質問で、「国直轄事業負担金の廃止は、国民生活に痛みを押しつけるもの」とありましたが、知事もそのようにお考えになってのことであれば、今まで国に要望してきたことの意義を失い、自治体としての自殺行為になると思います。
知事の言う「県民生活に大きな影響が出る」、この場面は今まで幾つもありました。県民生活と言うのなら、県や市町を財政難に陥れた三位一体改革により、五兆一千億円もの削減された地方交付税の復元を求める決起集会はなぜ開催しないのでしょうか。これこそ、理不尽な理由なき地方いじめであります。
そして、二千二百億円の社会保障費の削減になぜ反対しないのでしょうか。ハウスの油がたけない農家に対する支援策が十分でないとなぜ国に言わないのでしょうか。そして、一方的な生活保護費の切り下げになぜ反対してくれないのでしょうか。道路財源だけに血道を上げる姿には、県民は納得できないと思います。悲鳴を上げる県民生活を守るための決起集会こそ開くべきではないのでしょうか。
県の対応を見ていると、相手が政府だとやらない、政府が味方だとやるという中央集権そのものであります。地方分権を目指すというのは大うそで、やっぱり国の言いなりになっているとしか言いようがありませんが、違うのでありましょうか。明快なる答弁をお願いしたいと思います。
真鍋知事
去る二月七日に開催されました地方六団体主催の道路特定財源の暫定税率廃止に反対する香川県緊急大会において、大会の趣旨に賛同する団体の作成したチラシが配布された事実があったことは聞いておりますが、主催者が大会の資料として配布したものではございません。
かねてより全国知事会では、道路特定財源について、地方の整備状況等を勘案して道路整備のための財源として引き続き確保し、地方への配分割合を高め、また、国直轄事業負担金については廃止するよう要望してまいりました。
今後とも、地方六団体と一体となって取り組んでまいります。
道路特定財源の暫定税率問題については、国会において、今、さまざまな議論がなされているところでありますが、地方自治体の運営に責任を持つ立場として、暫定税率の廃止による財源不足は地方財政における極めて大きな問題であると認識しており、今後とも地方六団体と一体となって、現行税率の維持と関連法案の年度内成立を強く訴えてまいります。
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警察行政について 高田県議
2008/02/22 県議会<本会議>
高田良徳
まず、冤罪事件をなくす取り組みについて、昨年十一月議会の我が党の代表質問でお聞きしましたが、特に先月、警察庁から警察捜査における取り調べの適正化指針が送付されているとお聞きしました。この指針の内容とこの指針を受け、県警察では、今後、どのように対応していくのか、まずお聞きしたいと思います。
そのことと関連し、先日、鳩山法務大臣が鹿児島志布志の事件について、「冤罪と呼ぶべきではない」と発言しましたが、この発言を受け、鹿児島で国家賠償法訴訟を闘う弁護団長は、「この志布志事件をきっかけに、取り調べの可視化が具体的に動き出そうとしているやさきに、うがった見方をすれば否定的な発言としてとらえられる。警察庁は一月二十四日に、取り調べのあり方について文書を出したばかり。そのことを法務大臣は認識していないのではないか」と怒りの声が報道されました。
この声にもあるように、「取り調べの可視化」というものが、今後の警察行政の課題になってくると思います。国連拷問禁止委員会も、二〇〇七年五月の勧告で、「締約国は、警察の拘留あるいは代用監獄での取り調べが、すべてにおいてビデオテープなどの電子的録音や尋問中の弁護人の立ち会いや接見などにより体系的に監視され、録音記録は刑事裁判において使用可能であることを保障しなければならない」と結論づけています。しかし、警察庁長官は、「可視化の議論は避けて通れない」としながらも、日弁連が求める全過程の可視化は、「取り調べの機能を完全に阻害することになり、到底あり得ない」と言っており、すなわち可視化の議論はするが可視化はできないと矛盾したことを言わなければならないほど、そのハードルは高いようであります。
可視化とは、取り調べの録画、録音、また、取調室のガラスやマジックミラーの設置なども言うのだろうと思います。鹿児島の選挙買収事件も、富山の強姦等の事件のような冤罪も、取り調べ状況を可視化していれば、このような人権侵害的な取り調べは行われなかったはずであります。ですから、被疑者の基本的人権が尊重され、虚偽の自白、自供が強要されないあかしとして、取り調べは透明にすべきだという論拠は正しいと思います。
また、先ほど言ったように、日弁連などがかねてより取り調べの全面的な録画、録音などの可視化を求めており、これは今日的な時代の要請でもあります。
ですから、冤罪の再発防止に極めて有効な手段として、可視化の導入について警察本部長に見解を伺いたいと思います。
これは、警察庁見解ではなくて、現場の声、現実に取り調べをする警察官の声を踏まえてお答えいただけたらと思います。
次に、一一〇番通信指令システムの高度化についてお伺いします。
言うまでもないことですが、事件・事故が起これば、住民から警察に通報し、警察はその通報を受けて捜査などを行うことになります。しかし、時代の推移により、携帯電話やインターネットなど通信手段が多様化するとともに、DVやストーカー被害など、その通報内容も複雑多様化しています。また、高速道路の整備により、犯罪の広域化、スピード化が進展している反面、都市化の進展やモータリゼーションの発展に伴い、交通渋滞等により、一一〇番を受けたパトカーの現場臨場がおくれたため、犯人を取り逃がすようなことも懸念されます。
事件・事故が発生した際に、迅速・適切な初動措置を講じるためには、被害者や住民からの通報内容を正確に聞き取り、必要な警察官を早期に現場に向かわせること、いわゆるリスポンスタイムをいかにして短縮させるかが課題であります。
警察庁では、被害者の通報場所をいち早く確認するため、携帯電話の位置情報システムを平成十八年度から全国で順次整備していると聞いておりますが、このような一一〇番通信指令システムの高度化について、現時点での整備状況と今後の対応をどのようにお考えなのか、教えていただきたいと思います。
もう一つ、緊急車両のリスポンスタイム短縮に関連して、緊急自動車の事故防止対策についてお伺いします。
近年、緊急車両の存在に気づかず、一般車両が緊急車両と衝突事故を起こしてしまうケースが時折マスコミで報じられています。当然、バックミラーの確認も含め、走行中も、前後左右をきちんと注意しながら走行するのがドライバーの義務だと思いますが、窓を閉め、エアコンをかけ、ラジオやカーステレオなんかを聞いていると、突然、救急車があらわれ、びっくりした経験は多くの方にもあると思います。
私も、県庁近くの八本松の交差点で、ぎりぎりまで救急車に気づかない車両や歩行者を何度か目撃し、危ないなと思ったことがあります。全国的にも多く見られる例は、交差点において信号が青になったため進入しようとした一般車両と、緊急走行中のため交差点に赤信号で進入しようとした緊急車両が衝突してしまうケースだと思います。
そこで、数年前から、FASTシステム、ファストシステムというらしいのですが、これは交通管制センターが道路信号を制御して、緊急車両が来れば優先的に青信号になるようなシステムが既に全国十二都道府県で実施されているようであります。
本県での導入への検討状況をお聞かせいただけたらと思います。
山田警察本部長
警察捜査における取り調べ適正化指針に盛り込まれた施策は、捜査部門以外の部門による取り調べの監督などを定めた取り調べに対する監督の強化、深夜または長時間にわたる取り調べの回避等を定めた取り調べ時間の管理の厳格化、取り調べ状況の把握を容易にするための施設整備の充実等を定めた適正な取り調べを担保するための措置、適正捜査に関する教養の充実等を定めた捜査に携わる者の意識向上の四点を柱とするものです。
県警察としましては、警察庁関係部門と緊密に連携しつつ、具体的な検討を進め、指針の施策を着実に実施し、警察捜査に対する県民の信頼を確かなものとするため、努力してまいります。
取り調べの可視化については、基本的人権の尊重は当然の前提条件とした上でのことですが、取り調べ状況を録音・録画することは、取り調べの機能が大きく阻害され、犯罪の検挙活動に支障を来すおそれがあることから、第一次捜査機関としての責務を果たすため、極めて慎重な検討が必要と考えております。
そして、私といたしましては、取り調べの適正化など、緻密かつ適正な捜査を行いつつ、事案の真相を求める犯罪被害者や県民の切なる気持ちを受けとめて犯罪と対決し、その真相を明らかにして、犯人を正しく処罰することにより、県民の安全・安心を確保していくことが大切であると考えております。
次に、一一〇番通信指令システムの高度化についてです。
通信指令システムについては、現行のシステムが更新時期を迎えたため、新たなシステムを本年三月一日から運用開始する予定です。
新システムにおいては、一一〇番通報場所をいち早く特定するため、管理番号が付されている電柱・交通標識が検索対象に追加され、また、事件発生時に金融機関から送られてくる防犯カメラの映像がリアルタイムで表示される機能も導入されております。
また、事件・事故現場にパトカーなどを迅速・的確に臨場させるため、詳細な住宅地図を表示するカーナビ機能をパトカーに搭載することとしております。
なお、携帯電話の位置情報通知システムについては、警察庁において平成十八年度から全国で順次整備が進められており、本県は平成二十一年度に整備の方向と聞いております。
今後は、職員の新システムへの早期習熟を図り、迅速・的確な一一〇番対応やリスポンスタイムの短縮に努め、県民の安全・安心の確保に努めてまいります。
次に、緊急自動車の事故防止対策についてです。
現場急行支援システムFASTは、救急車などが緊急走行を行う際に、信号を青で優先通過させ、医療機関等に到着する時間を短縮するとともに、緊急走行時の事故を防止するシステムで、現在、十二都道府県で運用中です。
そこでは、患者を病院に搬送する時間が短縮された、交差点内での交通事故が減り、運転手のストレスが軽減したなどの効果があると聞いております。
一方、その実現には、所要のインフラ整備などに相当程度の資金が必要と承知しております。
FASTの導入について、県警察では、運用実態などを見ながら、本県の交通環境に照らし、その費用対効果と有用性、必要性について、関係機関・団体とも十分協議を行い、交通管制センターの更新内容やその時期なども勘案の上、検討することが必要だと考えております。
高田良徳
まず、冤罪事件をなくす取り組みについて、昨年十一月議会の我が党の代表質問でお聞きしましたが、特に先月、警察庁から警察捜査における取り調べの適正化指針が送付されているとお聞きしました。この指針の内容とこの指針を受け、県警察では、今後、どのように対応していくのか、まずお聞きしたいと思います。
そのことと関連し、先日、鳩山法務大臣が鹿児島志布志の事件について、「冤罪と呼ぶべきではない」と発言しましたが、この発言を受け、鹿児島で国家賠償法訴訟を闘う弁護団長は、「この志布志事件をきっかけに、取り調べの可視化が具体的に動き出そうとしているやさきに、うがった見方をすれば否定的な発言としてとらえられる。警察庁は一月二十四日に、取り調べのあり方について文書を出したばかり。そのことを法務大臣は認識していないのではないか」と怒りの声が報道されました。
この声にもあるように、「取り調べの可視化」というものが、今後の警察行政の課題になってくると思います。国連拷問禁止委員会も、二〇〇七年五月の勧告で、「締約国は、警察の拘留あるいは代用監獄での取り調べが、すべてにおいてビデオテープなどの電子的録音や尋問中の弁護人の立ち会いや接見などにより体系的に監視され、録音記録は刑事裁判において使用可能であることを保障しなければならない」と結論づけています。しかし、警察庁長官は、「可視化の議論は避けて通れない」としながらも、日弁連が求める全過程の可視化は、「取り調べの機能を完全に阻害することになり、到底あり得ない」と言っており、すなわち可視化の議論はするが可視化はできないと矛盾したことを言わなければならないほど、そのハードルは高いようであります。
可視化とは、取り調べの録画、録音、また、取調室のガラスやマジックミラーの設置なども言うのだろうと思います。鹿児島の選挙買収事件も、富山の強姦等の事件のような冤罪も、取り調べ状況を可視化していれば、このような人権侵害的な取り調べは行われなかったはずであります。ですから、被疑者の基本的人権が尊重され、虚偽の自白、自供が強要されないあかしとして、取り調べは透明にすべきだという論拠は正しいと思います。
また、先ほど言ったように、日弁連などがかねてより取り調べの全面的な録画、録音などの可視化を求めており、これは今日的な時代の要請でもあります。
ですから、冤罪の再発防止に極めて有効な手段として、可視化の導入について警察本部長に見解を伺いたいと思います。
これは、警察庁見解ではなくて、現場の声、現実に取り調べをする警察官の声を踏まえてお答えいただけたらと思います。
次に、一一〇番通信指令システムの高度化についてお伺いします。
言うまでもないことですが、事件・事故が起これば、住民から警察に通報し、警察はその通報を受けて捜査などを行うことになります。しかし、時代の推移により、携帯電話やインターネットなど通信手段が多様化するとともに、DVやストーカー被害など、その通報内容も複雑多様化しています。また、高速道路の整備により、犯罪の広域化、スピード化が進展している反面、都市化の進展やモータリゼーションの発展に伴い、交通渋滞等により、一一〇番を受けたパトカーの現場臨場がおくれたため、犯人を取り逃がすようなことも懸念されます。
事件・事故が発生した際に、迅速・適切な初動措置を講じるためには、被害者や住民からの通報内容を正確に聞き取り、必要な警察官を早期に現場に向かわせること、いわゆるリスポンスタイムをいかにして短縮させるかが課題であります。
警察庁では、被害者の通報場所をいち早く確認するため、携帯電話の位置情報システムを平成十八年度から全国で順次整備していると聞いておりますが、このような一一〇番通信指令システムの高度化について、現時点での整備状況と今後の対応をどのようにお考えなのか、教えていただきたいと思います。
もう一つ、緊急車両のリスポンスタイム短縮に関連して、緊急自動車の事故防止対策についてお伺いします。
近年、緊急車両の存在に気づかず、一般車両が緊急車両と衝突事故を起こしてしまうケースが時折マスコミで報じられています。当然、バックミラーの確認も含め、走行中も、前後左右をきちんと注意しながら走行するのがドライバーの義務だと思いますが、窓を閉め、エアコンをかけ、ラジオやカーステレオなんかを聞いていると、突然、救急車があらわれ、びっくりした経験は多くの方にもあると思います。
私も、県庁近くの八本松の交差点で、ぎりぎりまで救急車に気づかない車両や歩行者を何度か目撃し、危ないなと思ったことがあります。全国的にも多く見られる例は、交差点において信号が青になったため進入しようとした一般車両と、緊急走行中のため交差点に赤信号で進入しようとした緊急車両が衝突してしまうケースだと思います。
そこで、数年前から、FASTシステム、ファストシステムというらしいのですが、これは交通管制センターが道路信号を制御して、緊急車両が来れば優先的に青信号になるようなシステムが既に全国十二都道府県で実施されているようであります。
本県での導入への検討状況をお聞かせいただけたらと思います。
山田警察本部長
警察捜査における取り調べ適正化指針に盛り込まれた施策は、捜査部門以外の部門による取り調べの監督などを定めた取り調べに対する監督の強化、深夜または長時間にわたる取り調べの回避等を定めた取り調べ時間の管理の厳格化、取り調べ状況の把握を容易にするための施設整備の充実等を定めた適正な取り調べを担保するための措置、適正捜査に関する教養の充実等を定めた捜査に携わる者の意識向上の四点を柱とするものです。
県警察としましては、警察庁関係部門と緊密に連携しつつ、具体的な検討を進め、指針の施策を着実に実施し、警察捜査に対する県民の信頼を確かなものとするため、努力してまいります。
取り調べの可視化については、基本的人権の尊重は当然の前提条件とした上でのことですが、取り調べ状況を録音・録画することは、取り調べの機能が大きく阻害され、犯罪の検挙活動に支障を来すおそれがあることから、第一次捜査機関としての責務を果たすため、極めて慎重な検討が必要と考えております。
そして、私といたしましては、取り調べの適正化など、緻密かつ適正な捜査を行いつつ、事案の真相を求める犯罪被害者や県民の切なる気持ちを受けとめて犯罪と対決し、その真相を明らかにして、犯人を正しく処罰することにより、県民の安全・安心を確保していくことが大切であると考えております。
次に、一一〇番通信指令システムの高度化についてです。
通信指令システムについては、現行のシステムが更新時期を迎えたため、新たなシステムを本年三月一日から運用開始する予定です。
新システムにおいては、一一〇番通報場所をいち早く特定するため、管理番号が付されている電柱・交通標識が検索対象に追加され、また、事件発生時に金融機関から送られてくる防犯カメラの映像がリアルタイムで表示される機能も導入されております。
また、事件・事故現場にパトカーなどを迅速・的確に臨場させるため、詳細な住宅地図を表示するカーナビ機能をパトカーに搭載することとしております。
なお、携帯電話の位置情報通知システムについては、警察庁において平成十八年度から全国で順次整備が進められており、本県は平成二十一年度に整備の方向と聞いております。
今後は、職員の新システムへの早期習熟を図り、迅速・的確な一一〇番対応やリスポンスタイムの短縮に努め、県民の安全・安心の確保に努めてまいります。
次に、緊急自動車の事故防止対策についてです。
現場急行支援システムFASTは、救急車などが緊急走行を行う際に、信号を青で優先通過させ、医療機関等に到着する時間を短縮するとともに、緊急走行時の事故を防止するシステムで、現在、十二都道府県で運用中です。
そこでは、患者を病院に搬送する時間が短縮された、交差点内での交通事故が減り、運転手のストレスが軽減したなどの効果があると聞いております。
一方、その実現には、所要のインフラ整備などに相当程度の資金が必要と承知しております。
FASTの導入について、県警察では、運用実態などを見ながら、本県の交通環境に照らし、その費用対効果と有用性、必要性について、関係機関・団体とも十分協議を行い、交通管制センターの更新内容やその時期なども勘案の上、検討することが必要だと考えております。
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小・中学校の統廃合について 高田県議
2008/02/22 県議会<本会議>
高田良徳
先日、市町が小・中学校の統合を検討する際の参考資料として、香川県と香川県教委が、望ましい学校規模についての指針案を示しました。児童・生徒数の減少に伴い学校の小規模化が進む中、学校の活性化や教育効果を高める観点から、学校規模はクラスがえが可能な一学年二学級以上で、かつ小学校は十二学級以上、中学校は九学級以上が望ましいとし、本年度中に指針を策定するとしています。
今まで、知事も教育長も、小・中学校の統廃合は市町の判断と先ほども答弁をいただいているわけですが、それならば何のための指針なのか、教えていただきたいと思います。というのも、子供たちが切磋琢磨する機会が減る、人間関係が固定化しやすい、効率的な学校運営が難しくなる、クラスがえや適切な教員配置、多様なクラブ活動が可能なことが望ましいなどと指針に書かれるようですが、現実にクラスがえのない小規模校で学習した子供たちが、大規模校で学習した子供たちに比べて、人間形成の上で、あるいは学習効果の上で問題があった事例や統計などを市町に示していただけるのでありましょうか。そのような統計はないと思います。
ですから、今回の指針案だけ見てみますと、統廃合を進める立場からいえば、全国どこでも言っていることですから、これをあえて県内市町の参考にさせる意味はありません。よく市町では、「県がこう言っている」ということを理由にしたがります。幾ら参考資料といっても、県が指針を策定すれば、市町の自由な議論、独自の判断を阻害する要因にしかならないと思いますが、いかがでありましょうか。
言うまでもなく、学校教育法施行規則あるいは義務教育施設費国庫負担法施行令でも標準規模等は触れられており、指針もこれらの法令を参考にするものと思います。しかし、これらの法令で、「通学距離が小学校にあってはおおむね四キロメートル以内、中学校にあってはおおむね六キロメートル以内であること」と触れられているにもかかわらず、全国調査では統合された学校の八割が通学基準の小学校四キロ、中学校六キロを超え、これらの法令の基準を超える結果になっていることは見逃せません。
学校が遠くなっても、スクールバスやジャンボタクシーを出すからいいんだという問題ではないと思いますが、どのようにお考えでしょうか。
また、中教審答申の「教育の効果を考慮し、土地の実情に即して実施すること」、「将来の児童・生徒数の増減の動向を十分に考慮して計画的に実施すること」、「学校の統合は慎重な態度で実施すべきものであって、住民に対する学校統合の意義についての啓発については、特に意を用いること」という部分については、まだ生きており、文部科学省も、それに沿って指導をしてきたと思います。
ですから、今、あえて統廃合に向けた指針を策定する意義は見出せません。何か、県独自の特別な研究結果でも、指針で触れられるのでしょうか。判断に必要な情報が市町には既にそろっていると思いますが、市町が知らない何を指針で触れようと考えているのでしょうか。教えていただきたいと思います。
そもそも公立の義務教育学校というのは、定員を定めることはできません。市町は、就学年齢児童のすべてを就学させる責務を負っているわけですから、大勢生まれれば大勢入ってくるし、少なく生まれれば少なくしか入ってこないということです。子供があって学校があるわけですから、国や県の言う適正規模にというのは難しい問題があります。
確かに、少子化時代を迎えて、学校も小規模化します。教室不足やすし詰め学級と言われたような時代もありましたが、ようやく解消され、教員一人当たりの児童・生徒数もようやく欧米先進諸国並みになってきました。ですから、少人数学級も可能になったという視点になぜ立てないのでありましょうか。教えていただきたいと思います。
私は、今回の指針についても、国からの強い要請ではないかと疑っています。というのも、財務省は昨年、文部科学省に対して学校統合に関する全国規模の調査を行って、学校の標準規模・配置、学校の再編・統合に関する基本的な方針を出すよう求めています。その理由として、統合した学校は、児童・生徒一人当たり約三割の学校運営費が減額できていること、地方交付税の算定基準に学校数が含まれ、学校数の減少が交付税の減額につながることなど、これは文教予算を減額したいという財務省の姿勢が色濃く反映されているものです。ですから、「子供たちの切磋琢磨」などと理由をつけていますが、本当の理由は教育予算の削減だと思いますが、違うのでありましょうか。
全国どこも同じような指針を策定して、国の財政出動の削減に協力することより、本県としてやらなくてはならないことはいっぱいあると思います。高瀬のぞみが丘中学の失敗をどう総括し、今後に生かすのか、学区制度の議論にどう県民の声を生かしていくのか、他県で取り組まれている少人数学級の学習効果をどう本県で生かしていくのか。また、登下校の安全対策についても、警察、PTA、自治体、そして地域の方とどう連携して取り組むのか。予算削減ではなく、子供たちの立場に立っての施策の充実が求められていると思いますが、どのようにお考えでしょうか。
和泉教育長
小・中学校のあり方は、設置者である市町が主体的に判断することでありますが、県としても、市町における検討の参考となるよう、学校における学級数の観点から検討し、本県独自の視点も入れ、このたび、小・中学校の望ましい学校規模についての指針を策定しようとしているものであります。
県内の小・中学校で小規模化が進む中、多くの市町で統合に向けた取り組みが進められており、指針案は、県として統合の必要性や効果、統合する場合の課題と対応についての考え方を整理したものですが、具体的な統合については、それぞれの市町で地域の実情を踏まえて判断されるものと考えております。
また、指針の策定に当たっては、市町教育委員会から統合に関する考え方や取り組み状況を把握するとともに、県が指針を策定することについての御意見を伺ったところであります。
学校の統合により通学区域が拡大し、通学距離が遠くなるといったこともあり、その対策は必要ですが、一定の学校規模が確保されることにより、教育環境の充実などの効果が期待できるものと考えております。
県として、指針に盛り込む内容については、県全体の児童・生徒数や学校数等の状況を分析するとともに、本県における望ましい学校規模の考え方、国や県の支援制度等を示したところであります。
県教育委員会としては、今後とも、さまざまな教育課題や社会の変化に適切に対応するため、児童・生徒の状況や保護者・学校関係者等の意向を的確に把握し、県の教育基本計画に沿って総合的な教育施策の充実に努めてまいります。
高田良徳
先日、市町が小・中学校の統合を検討する際の参考資料として、香川県と香川県教委が、望ましい学校規模についての指針案を示しました。児童・生徒数の減少に伴い学校の小規模化が進む中、学校の活性化や教育効果を高める観点から、学校規模はクラスがえが可能な一学年二学級以上で、かつ小学校は十二学級以上、中学校は九学級以上が望ましいとし、本年度中に指針を策定するとしています。
今まで、知事も教育長も、小・中学校の統廃合は市町の判断と先ほども答弁をいただいているわけですが、それならば何のための指針なのか、教えていただきたいと思います。というのも、子供たちが切磋琢磨する機会が減る、人間関係が固定化しやすい、効率的な学校運営が難しくなる、クラスがえや適切な教員配置、多様なクラブ活動が可能なことが望ましいなどと指針に書かれるようですが、現実にクラスがえのない小規模校で学習した子供たちが、大規模校で学習した子供たちに比べて、人間形成の上で、あるいは学習効果の上で問題があった事例や統計などを市町に示していただけるのでありましょうか。そのような統計はないと思います。
ですから、今回の指針案だけ見てみますと、統廃合を進める立場からいえば、全国どこでも言っていることですから、これをあえて県内市町の参考にさせる意味はありません。よく市町では、「県がこう言っている」ということを理由にしたがります。幾ら参考資料といっても、県が指針を策定すれば、市町の自由な議論、独自の判断を阻害する要因にしかならないと思いますが、いかがでありましょうか。
言うまでもなく、学校教育法施行規則あるいは義務教育施設費国庫負担法施行令でも標準規模等は触れられており、指針もこれらの法令を参考にするものと思います。しかし、これらの法令で、「通学距離が小学校にあってはおおむね四キロメートル以内、中学校にあってはおおむね六キロメートル以内であること」と触れられているにもかかわらず、全国調査では統合された学校の八割が通学基準の小学校四キロ、中学校六キロを超え、これらの法令の基準を超える結果になっていることは見逃せません。
学校が遠くなっても、スクールバスやジャンボタクシーを出すからいいんだという問題ではないと思いますが、どのようにお考えでしょうか。
また、中教審答申の「教育の効果を考慮し、土地の実情に即して実施すること」、「将来の児童・生徒数の増減の動向を十分に考慮して計画的に実施すること」、「学校の統合は慎重な態度で実施すべきものであって、住民に対する学校統合の意義についての啓発については、特に意を用いること」という部分については、まだ生きており、文部科学省も、それに沿って指導をしてきたと思います。
ですから、今、あえて統廃合に向けた指針を策定する意義は見出せません。何か、県独自の特別な研究結果でも、指針で触れられるのでしょうか。判断に必要な情報が市町には既にそろっていると思いますが、市町が知らない何を指針で触れようと考えているのでしょうか。教えていただきたいと思います。
そもそも公立の義務教育学校というのは、定員を定めることはできません。市町は、就学年齢児童のすべてを就学させる責務を負っているわけですから、大勢生まれれば大勢入ってくるし、少なく生まれれば少なくしか入ってこないということです。子供があって学校があるわけですから、国や県の言う適正規模にというのは難しい問題があります。
確かに、少子化時代を迎えて、学校も小規模化します。教室不足やすし詰め学級と言われたような時代もありましたが、ようやく解消され、教員一人当たりの児童・生徒数もようやく欧米先進諸国並みになってきました。ですから、少人数学級も可能になったという視点になぜ立てないのでありましょうか。教えていただきたいと思います。
私は、今回の指針についても、国からの強い要請ではないかと疑っています。というのも、財務省は昨年、文部科学省に対して学校統合に関する全国規模の調査を行って、学校の標準規模・配置、学校の再編・統合に関する基本的な方針を出すよう求めています。その理由として、統合した学校は、児童・生徒一人当たり約三割の学校運営費が減額できていること、地方交付税の算定基準に学校数が含まれ、学校数の減少が交付税の減額につながることなど、これは文教予算を減額したいという財務省の姿勢が色濃く反映されているものです。ですから、「子供たちの切磋琢磨」などと理由をつけていますが、本当の理由は教育予算の削減だと思いますが、違うのでありましょうか。
全国どこも同じような指針を策定して、国の財政出動の削減に協力することより、本県としてやらなくてはならないことはいっぱいあると思います。高瀬のぞみが丘中学の失敗をどう総括し、今後に生かすのか、学区制度の議論にどう県民の声を生かしていくのか、他県で取り組まれている少人数学級の学習効果をどう本県で生かしていくのか。また、登下校の安全対策についても、警察、PTA、自治体、そして地域の方とどう連携して取り組むのか。予算削減ではなく、子供たちの立場に立っての施策の充実が求められていると思いますが、どのようにお考えでしょうか。
和泉教育長
小・中学校のあり方は、設置者である市町が主体的に判断することでありますが、県としても、市町における検討の参考となるよう、学校における学級数の観点から検討し、本県独自の視点も入れ、このたび、小・中学校の望ましい学校規模についての指針を策定しようとしているものであります。
県内の小・中学校で小規模化が進む中、多くの市町で統合に向けた取り組みが進められており、指針案は、県として統合の必要性や効果、統合する場合の課題と対応についての考え方を整理したものですが、具体的な統合については、それぞれの市町で地域の実情を踏まえて判断されるものと考えております。
また、指針の策定に当たっては、市町教育委員会から統合に関する考え方や取り組み状況を把握するとともに、県が指針を策定することについての御意見を伺ったところであります。
学校の統合により通学区域が拡大し、通学距離が遠くなるといったこともあり、その対策は必要ですが、一定の学校規模が確保されることにより、教育環境の充実などの効果が期待できるものと考えております。
県として、指針に盛り込む内容については、県全体の児童・生徒数や学校数等の状況を分析するとともに、本県における望ましい学校規模の考え方、国や県の支援制度等を示したところであります。
県教育委員会としては、今後とも、さまざまな教育課題や社会の変化に適切に対応するため、児童・生徒の状況や保護者・学校関係者等の意向を的確に把握し、県の教育基本計画に沿って総合的な教育施策の充実に努めてまいります。
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| 教育
農業振興について 高田県議
2008/02/22 県議会<本会議>
高田良徳
昨年から始まった品目横断的経営安定対策によって、麦生産者の支払いが三回に分けて支払われ、それも黄ゲタ部分は翌年三月になり、毎回申請する手間も含め、農家の皆さんは「これでは再生産できない」と悲鳴を上げました。このことは、六月議会で知事が、「本県麦作の振興が図られるよう、本県の実態を踏まえ、国に対し、交付金の早期支払いを要望する」とお答えになり、国に強力に要望していただいたのだと思います。
来年度からは、七月に売価と緑ゲタ、十二月に黄ゲタと年内にほとんど支払われることになり、申請手続も簡素化される見込みとなりました。まだまだ不十分で、もともとの制度が農家の実態を無視したものだったとはいえ、県の要望が国を動かしたという意味で、このことについては評価したいと思います。
さて、鳴り物入りで始まった品目横断的経営安定対策が、早くも制度変更になると聞いています。その変更点は、「品目横断的経営安定対策」を「水田経営所得安定対策」に名称変更し、「ゲタ」と言われていた交付金部分を「麦・大豆直接支払い」と言い方を変えるそうです。何か、売上税を消費税に変えたときを思い出しました。
今回の見直しで、制度の基本的な部分は変わっていませんが、品目横断対策の対象となる農家を市町村の判断で決める市町村特認の新設などが柱になっているようです。見直しに必要な米政策改革を含めた予算は、二〇〇七年度補正と二〇〇八年度当初で千百十一億円、小規模農家などを品目横断対策の対象にするとともに、米の過剰生産解消を目指すとしています。
まず、どのように制度が改正され、農家にとって何が変わるのか、教えていただきたいと思います。特に、市町の認める担い手とはどのような基準になるのでしょうか。
我が党が指摘してきたように、今までの品目横断的経営安定対策では、助成制度を一定の規模要件を満たした担い手のみを対象としたことや、支払いが遅く分散されることなどで、農家の方々から悲鳴が上がりました。これでは、政府・与党は次の選挙に勝てませんから、初年度から見直しとは、まさに猫の目農政であります。いずれにせよ、十九年度に対象者要件を満たしていなかった方が二十年度には満たすことになる方が出てくるのだろうと思います。
例えば、十八年まで麦を作付し生産調整に参加してきた水稲農家が、十九年になり、面積要件、所得特例を満たせず、支援対象から外れ、緑肥作物で対応したとなると、面積支払いは何を作付しても支払うべきものですから、最初からこの制度だったら交付金をもらえていたということになりますから、混乱も一定あるのではないでしょうか。
特に、今回の品目横断の見直し、そして増額された予算が本県にどのように関係してくるのか、教えていただきたいと思います。
また、品目横断の平成十九年度の県の実績では、作付面積ベースで見ると麦は九九%と高いわけですが、米では二四%と低いようです。もともと麦は加入しないと単価が三分の一以下ですから、制度導入前からカバー率は高くなると予想されていたと思います。一方で、制度導入前には、カバー率五〇%と想定されていた米の実績は予想以上に低くなっていると言えます。
今回の見直しにおいて、どの程度のカバー率を予想されておられるのか、教えていただきたいと思います。
そして、集落営農についてであります。
そもそも、集落営農は、小規模農家や高齢農家が参加することによって、農地を集めて団地的に利用していく仕組みです。それは、小規模農家や高齢農家も農業から足を洗うのではなく、団地的に集積した農地の大型機械作業は担い手グループやオペレーターグループが担い、水利などの管理作業については経験と知識のある高齢者が対応するなど、構成員全体で営農を行うものです。
品目横断的経営安定対策に加入した集落営農は、経営の先行きが不安であり、五年後の法人化が求められても難しいとの声も聞いています。知事はどのようにお考えでしょうか。
次に、米の品質向上についてお聞きします。
最近、県産米の品質が低下しているのは御存じのとおりです。農家の皆さんは、一生懸命手塩にかけてつくっても、昔のようによい品質の米はできなくなっているそうです。これは本県だけの問題ではなく、九州地方でも同じ問題を抱えているようです。一説によると、地球温暖化の影響で米作の適地がだんだん北の気温の低い地方に移りつつあるとも言われています。いずれにしろ、このままではおいしいお米が本県ではますますできにくくなるようです。
ですから、多くの農家の皆さんが期待することは、県において、現在の気候風土で品質の高い米を生産する技術指導をしてほしいということ、そして、新品種の開発も含めて研究開発を急いでやってほしいということであります。
県として一定の技術指導も行ってきたと思いますが、現在の品質と技術では限界に来ているのではないでしょうか。早急に、農家の方々の求める品種と技術指導が必要と考えますが、どのように対応しておられるのでしょうか。
これらのことも含めて、県農業・農村基本計画についてお聞きします。
十七年度の計画制定時には米政策大綱も発表され、昨年からの品目横断的経営安定対策も既に制度の方向性が明らかになっていた時期の策定でしたから、既にそれらのことを想定した計画になっているとは思います。確かに、国の制度が変わるたびに県の計画がころころ変わるのも考えものですが、今年度、一気にふえた認定農業者数など、新たなる目標の設定や先ほど言った新品種の開発目標など含めて計画の折り返し地点ですから、前期の総括も含めて後期三年に向けての見直しが必要だと考えますが、いかがでありましょうか。
真鍋知事
今回の見直しについては、制度の基本を維持しつつ、地域の実情に即して行われたもので、市町村特認制度については、経営規模が小さくても、市町の地域水田農業ビジョンに位置づけられた認定農業者等であって市町の認める者については、対策に加入できる道を開いたものであります。
この市町村特認制度を含め、今回の見直しや予算措置により、本県においては加入者の増加が期待されるほか、麦の作付拡大が図られるなど、本県水田農業の担い手の育成・確保につながると考えられます。
また、米の加入者については、現在、市町において地域水田農業ビジョンの点検・見直しが進められており、米の加入面積が増加するよう取り組んでいるところであります。
さらに、集落営農組織の法人化については、今回の見直しにおいて、法人化する予定期日の延期など、指導が弾力化されたところであり、今後とも、集落営農組織の一層の発展につながるよう、積極的に指導・支援してまいります。
次に、米の品質向上についてであります。
近年、温暖化が進行する中、本県においても、登熟期間の高温により発生するとされている米の粒の乳白化など、その影響が見られるようになってきているところであります。このため、普及センターにおいて、各栽培農家に対し、品種や地域ごとに高温の影響を受けないよう、田植え時期を遅くすることや水管理、施肥方法の改善についての技術指導を行っております。
また、農業試験場において、高温に強く食味にもすぐれた新品種の開発を進めるとともに、国などが育成した有望品種の導入に向けた研究を行っております。
温暖化の深刻化が予想されていることから、今後とも、栽培技術の一層の改善を指導するほか、新品種の実用化を急ぐなど、県産米の品質向上に鋭意努めてまいります。
次に、農業・農村基本計画についてであります。
この計画は、国の農政改革の方向性や本県農業の実情を踏まえ、平成二十二年度までを計画期間として、十七年七月に策定したものであり、独創性豊かで多彩な香川型農業の確立を基本目標とし、認定農業者など担い手の確保や、高付加価値化をねらいとした県独自品種の開発・育成などに取り組んでいるところです。
目標の実現に向けては、毎年度、具体的な工程表を作成し、適切な進行管理を行っているところですが、現行の数値目標のうち、さぬきエコ農産物栽培面積など制度自体が廃止や変更になったものについては、新たな指標を設定するなどしながら、今後とも計画の着実な推進を図ってまいります。
高田良徳
昨年から始まった品目横断的経営安定対策によって、麦生産者の支払いが三回に分けて支払われ、それも黄ゲタ部分は翌年三月になり、毎回申請する手間も含め、農家の皆さんは「これでは再生産できない」と悲鳴を上げました。このことは、六月議会で知事が、「本県麦作の振興が図られるよう、本県の実態を踏まえ、国に対し、交付金の早期支払いを要望する」とお答えになり、国に強力に要望していただいたのだと思います。
来年度からは、七月に売価と緑ゲタ、十二月に黄ゲタと年内にほとんど支払われることになり、申請手続も簡素化される見込みとなりました。まだまだ不十分で、もともとの制度が農家の実態を無視したものだったとはいえ、県の要望が国を動かしたという意味で、このことについては評価したいと思います。
さて、鳴り物入りで始まった品目横断的経営安定対策が、早くも制度変更になると聞いています。その変更点は、「品目横断的経営安定対策」を「水田経営所得安定対策」に名称変更し、「ゲタ」と言われていた交付金部分を「麦・大豆直接支払い」と言い方を変えるそうです。何か、売上税を消費税に変えたときを思い出しました。
今回の見直しで、制度の基本的な部分は変わっていませんが、品目横断対策の対象となる農家を市町村の判断で決める市町村特認の新設などが柱になっているようです。見直しに必要な米政策改革を含めた予算は、二〇〇七年度補正と二〇〇八年度当初で千百十一億円、小規模農家などを品目横断対策の対象にするとともに、米の過剰生産解消を目指すとしています。
まず、どのように制度が改正され、農家にとって何が変わるのか、教えていただきたいと思います。特に、市町の認める担い手とはどのような基準になるのでしょうか。
我が党が指摘してきたように、今までの品目横断的経営安定対策では、助成制度を一定の規模要件を満たした担い手のみを対象としたことや、支払いが遅く分散されることなどで、農家の方々から悲鳴が上がりました。これでは、政府・与党は次の選挙に勝てませんから、初年度から見直しとは、まさに猫の目農政であります。いずれにせよ、十九年度に対象者要件を満たしていなかった方が二十年度には満たすことになる方が出てくるのだろうと思います。
例えば、十八年まで麦を作付し生産調整に参加してきた水稲農家が、十九年になり、面積要件、所得特例を満たせず、支援対象から外れ、緑肥作物で対応したとなると、面積支払いは何を作付しても支払うべきものですから、最初からこの制度だったら交付金をもらえていたということになりますから、混乱も一定あるのではないでしょうか。
特に、今回の品目横断の見直し、そして増額された予算が本県にどのように関係してくるのか、教えていただきたいと思います。
また、品目横断の平成十九年度の県の実績では、作付面積ベースで見ると麦は九九%と高いわけですが、米では二四%と低いようです。もともと麦は加入しないと単価が三分の一以下ですから、制度導入前からカバー率は高くなると予想されていたと思います。一方で、制度導入前には、カバー率五〇%と想定されていた米の実績は予想以上に低くなっていると言えます。
今回の見直しにおいて、どの程度のカバー率を予想されておられるのか、教えていただきたいと思います。
そして、集落営農についてであります。
そもそも、集落営農は、小規模農家や高齢農家が参加することによって、農地を集めて団地的に利用していく仕組みです。それは、小規模農家や高齢農家も農業から足を洗うのではなく、団地的に集積した農地の大型機械作業は担い手グループやオペレーターグループが担い、水利などの管理作業については経験と知識のある高齢者が対応するなど、構成員全体で営農を行うものです。
品目横断的経営安定対策に加入した集落営農は、経営の先行きが不安であり、五年後の法人化が求められても難しいとの声も聞いています。知事はどのようにお考えでしょうか。
次に、米の品質向上についてお聞きします。
最近、県産米の品質が低下しているのは御存じのとおりです。農家の皆さんは、一生懸命手塩にかけてつくっても、昔のようによい品質の米はできなくなっているそうです。これは本県だけの問題ではなく、九州地方でも同じ問題を抱えているようです。一説によると、地球温暖化の影響で米作の適地がだんだん北の気温の低い地方に移りつつあるとも言われています。いずれにしろ、このままではおいしいお米が本県ではますますできにくくなるようです。
ですから、多くの農家の皆さんが期待することは、県において、現在の気候風土で品質の高い米を生産する技術指導をしてほしいということ、そして、新品種の開発も含めて研究開発を急いでやってほしいということであります。
県として一定の技術指導も行ってきたと思いますが、現在の品質と技術では限界に来ているのではないでしょうか。早急に、農家の方々の求める品種と技術指導が必要と考えますが、どのように対応しておられるのでしょうか。
これらのことも含めて、県農業・農村基本計画についてお聞きします。
十七年度の計画制定時には米政策大綱も発表され、昨年からの品目横断的経営安定対策も既に制度の方向性が明らかになっていた時期の策定でしたから、既にそれらのことを想定した計画になっているとは思います。確かに、国の制度が変わるたびに県の計画がころころ変わるのも考えものですが、今年度、一気にふえた認定農業者数など、新たなる目標の設定や先ほど言った新品種の開発目標など含めて計画の折り返し地点ですから、前期の総括も含めて後期三年に向けての見直しが必要だと考えますが、いかがでありましょうか。
真鍋知事
今回の見直しについては、制度の基本を維持しつつ、地域の実情に即して行われたもので、市町村特認制度については、経営規模が小さくても、市町の地域水田農業ビジョンに位置づけられた認定農業者等であって市町の認める者については、対策に加入できる道を開いたものであります。
この市町村特認制度を含め、今回の見直しや予算措置により、本県においては加入者の増加が期待されるほか、麦の作付拡大が図られるなど、本県水田農業の担い手の育成・確保につながると考えられます。
また、米の加入者については、現在、市町において地域水田農業ビジョンの点検・見直しが進められており、米の加入面積が増加するよう取り組んでいるところであります。
さらに、集落営農組織の法人化については、今回の見直しにおいて、法人化する予定期日の延期など、指導が弾力化されたところであり、今後とも、集落営農組織の一層の発展につながるよう、積極的に指導・支援してまいります。
次に、米の品質向上についてであります。
近年、温暖化が進行する中、本県においても、登熟期間の高温により発生するとされている米の粒の乳白化など、その影響が見られるようになってきているところであります。このため、普及センターにおいて、各栽培農家に対し、品種や地域ごとに高温の影響を受けないよう、田植え時期を遅くすることや水管理、施肥方法の改善についての技術指導を行っております。
また、農業試験場において、高温に強く食味にもすぐれた新品種の開発を進めるとともに、国などが育成した有望品種の導入に向けた研究を行っております。
温暖化の深刻化が予想されていることから、今後とも、栽培技術の一層の改善を指導するほか、新品種の実用化を急ぐなど、県産米の品質向上に鋭意努めてまいります。
次に、農業・農村基本計画についてであります。
この計画は、国の農政改革の方向性や本県農業の実情を踏まえ、平成二十二年度までを計画期間として、十七年七月に策定したものであり、独創性豊かで多彩な香川型農業の確立を基本目標とし、認定農業者など担い手の確保や、高付加価値化をねらいとした県独自品種の開発・育成などに取り組んでいるところです。
目標の実現に向けては、毎年度、具体的な工程表を作成し、適切な進行管理を行っているところですが、現行の数値目標のうち、さぬきエコ農産物栽培面積など制度自体が廃止や変更になったものについては、新たな指標を設定するなどしながら、今後とも計画の着実な推進を図ってまいります。
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交通対策について 高田県議
2008/02/22 県議会<本会議>
高田良徳
県内網の目のようにあったバス路線網は、ここ十数年のモータリゼーションの波の中でほとんどなくなってしまいました。採算がとれなくなったことが原因ですが、地域にとっての路線バスは、今や交通政策にとどまらず、福祉の課題、地域づくりの課題、集落存続の課題にまで深刻化している現状にあります。当然ながら、自治体の補助金によって路線維持にはおのずから限界があると言われると思います。
県において、今後の路線維持にかかわる基本的スタンスをお聞かせください。そして、具体的にどのような基準で今後も支援していくのか、お示しいただきたいと思います。
次に、離島航路ですが、先ほどの代表質問にもありました。これも同じく存続の危機と言えます。ほとんどの航路は、県の支援がなければ続けられませんし、補助を受けていない航路も存続が危ぶまれています。これも、今後の航路維持にかかわるスタンスと支援の基準をお示しください。
路線バスにおいても、離島航路においても、国の支援が少な過ぎます。六十五歳以上の人々が半数以上を占め、共同生活、共同作業ができなくなっている集落を意味する限界集落と言われる地域が、これらの地域には多くあります。限界集落が消えることは、単に集落がなくなるだけではなく、農山村の自然破壊、河川下流域での都市景観の変貌、近海漁業の大打撃と、広域的に影響が及ぶことも含め、国に対して強く要望すべきと思いますが、いかがでしょうか。
真鍋知事
まず、路線バスについては、みずから車を運転できない交通弱者の移動手段として、地域において重要な役割を担っており、その維持・確保を図ることは重要な課題であります。
現在、県では、生活交通路線として複数市町にまたがる十キロメートル以上の二十三路線について国と協調して支援するとともに、単一市町内で、鉄道駅や港などにアクセスしている十路線や十一市町のコミュニティーバスの運行に対しても、県単独で助成しているところであります。
県としては、今後とも、こうした支援を継続するとともに、路線バスの撤退が進み、生活交通の確保が課題となっている地域の乗り合いタクシーや過疎地有償輸送などに取り組む市町に対して助言を行うなど、住民の移動手段の確保を図るための支援を行ってまいります。
また、離島航路についても、離島の住民にとって欠くことのできない交通手段であるとともに、島の産業や観光の振興に大きな役割を果たしており、その維持・確保を図ることは重要な課題であります。
現在、県では、国庫補助航路など八航路に対して補助を行っているところでありますが、離島航路を取り巻く厳しい環境を踏まえ、先月、国において離島航路補助制度改善検討会が設置され、今後の離島航路支援のあり方などの議論が行われております。
県としては、将来にわたって公共交通機関を維持・確保できるよう、交通事業者に一層の経営合理化を求めながら、地元市町とも連携し、支援してまいりますとともに、国に対し、地域の状況を踏まえた補助制度の見直しについて、強く働きかけてまいります。
高田良徳
県内網の目のようにあったバス路線網は、ここ十数年のモータリゼーションの波の中でほとんどなくなってしまいました。採算がとれなくなったことが原因ですが、地域にとっての路線バスは、今や交通政策にとどまらず、福祉の課題、地域づくりの課題、集落存続の課題にまで深刻化している現状にあります。当然ながら、自治体の補助金によって路線維持にはおのずから限界があると言われると思います。
県において、今後の路線維持にかかわる基本的スタンスをお聞かせください。そして、具体的にどのような基準で今後も支援していくのか、お示しいただきたいと思います。
次に、離島航路ですが、先ほどの代表質問にもありました。これも同じく存続の危機と言えます。ほとんどの航路は、県の支援がなければ続けられませんし、補助を受けていない航路も存続が危ぶまれています。これも、今後の航路維持にかかわるスタンスと支援の基準をお示しください。
路線バスにおいても、離島航路においても、国の支援が少な過ぎます。六十五歳以上の人々が半数以上を占め、共同生活、共同作業ができなくなっている集落を意味する限界集落と言われる地域が、これらの地域には多くあります。限界集落が消えることは、単に集落がなくなるだけではなく、農山村の自然破壊、河川下流域での都市景観の変貌、近海漁業の大打撃と、広域的に影響が及ぶことも含め、国に対して強く要望すべきと思いますが、いかがでしょうか。
真鍋知事
まず、路線バスについては、みずから車を運転できない交通弱者の移動手段として、地域において重要な役割を担っており、その維持・確保を図ることは重要な課題であります。
現在、県では、生活交通路線として複数市町にまたがる十キロメートル以上の二十三路線について国と協調して支援するとともに、単一市町内で、鉄道駅や港などにアクセスしている十路線や十一市町のコミュニティーバスの運行に対しても、県単独で助成しているところであります。
県としては、今後とも、こうした支援を継続するとともに、路線バスの撤退が進み、生活交通の確保が課題となっている地域の乗り合いタクシーや過疎地有償輸送などに取り組む市町に対して助言を行うなど、住民の移動手段の確保を図るための支援を行ってまいります。
また、離島航路についても、離島の住民にとって欠くことのできない交通手段であるとともに、島の産業や観光の振興に大きな役割を果たしており、その維持・確保を図ることは重要な課題であります。
現在、県では、国庫補助航路など八航路に対して補助を行っているところでありますが、離島航路を取り巻く厳しい環境を踏まえ、先月、国において離島航路補助制度改善検討会が設置され、今後の離島航路支援のあり方などの議論が行われております。
県としては、将来にわたって公共交通機関を維持・確保できるよう、交通事業者に一層の経営合理化を求めながら、地元市町とも連携し、支援してまいりますとともに、国に対し、地域の状況を踏まえた補助制度の見直しについて、強く働きかけてまいります。
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